5歳児向け教材

5歳児向け教材としてありますが、広く標準化されたものではありません。
子どもの得手不得手に合わせてお試しください。

▼グレード5(5~6歳もしくはそれ以上を対象)のユニットを画像入りで一覧表示しています。
▼教材名(下線のある文字列)をクリックするとPDFで印刷ができます
領域・分野別に抽出表示するには、以下の P のような半角英字を右下の検索欄に入れてください。
・かたち(知覚認知系):P
・こくご(読み書き言語系):L
・さんすう(数的論理系):M
・ちえ(推論・社会性系):R

▼以下へはクリックしてください。
2歳児向け教材  3歳児向け教材  4歳児向け教材  6歳児向け教材

No.系 表題内容課題意図
5002(P ○は・△は‥□は…だ
〈図形の記号転換〉
a)図形の記号的転換。
b)反復による学習効果の体験。
5004(L 「え」と「へ」の使い分け
〈くっつきの「へ」の表記〉
a)くっつきの「へ」の演習。

5006(M 12のビーズと方眼タイル〈2桁数の構造的イメージ〉
a)数唱による計数は手続き的理解であり、10と2で12と構造的に理解するのは意味的(宣言的)理解である。
b)いずれにも数を扱う手段としての機能があり、両者の統合を図ることが必要。
5008(R(M コインの名前とねうち感
〈コインの認識〉
a)語彙としての硬貨の名称。
b)硬貨の価値観。硬貨は身近で具体的な存在なので感覚的な価値観はもちやすいが、その数的な概念は抽象的で幼児には難解。十円玉10個と百円玉1個が等価であるなどは理解の再構築が必要。
5009(M タイル計算器〈ベタ目盛と五二進目盛〉
a)別支給のタイル(15mm)を目盛りにあてがって、足し算と引き算の答を見つける計算器。計算に視覚的な構造化を促す。
b)上側が足し算、下側が引き算用。容易さを感得させるとよい。
c)Bの五二進目盛りはよりアドアンスなもので、五と十を手がかりとした数イメージをつくる。
5011(P はめ込み方形パズル6片の正方形構成 3種〉
a)図形構成。形と形を合わせて別の形を作る発想。
b)㈪の問題は、構成課題としては4:6〜5:6相当だが、はめ込みなので試行錯誤がしやすい。㈫は、はめ込み形式でも試行錯誤だけでは届きにくい。
5012(P(Rどう切ればいい?<〈図形の分解〉
a)形の可逆構成(構成と分解の交互操作)。
b)㈰㈪は回転を含むところが難しく、㈫は三つに分けるところが難しい。
5014(L わはまるい〈助詞「は・を・へ」の表記〉
a)助詞「は」「を」「へ」の、かなの使い方になじむ。
b)正しいのはどれかを吟味することで評価能力を育む。
5016(M 足し算ボックス
〈5+2=7の動的イメージ〉
a)ボックスという見えない過程をたどったあと、全部が出てくると考えて合流した数を考える課題。連続量ではなく分離量の具体的な明解さに支えられた「保存」の認知。
b)具象と抽象とが組み合わさった足し算イメージのひとつとして認知の奥行きをつくる。
5018(R 「?」は まな板か?
〈絵解きアナロジー〉 
a)絵解きによるアナロジー(類比)。形より機能というより本質的な概念に気づく類推体験。
5022(P Vから創る絵〈拡散思考・創造性〉
a)思いつく能力、想像力と創造性。
b)一般的に ㈰与件の活用度 ㈪発想の流暢さ ㈫内容の独自性や面白さ ㈬書き込みの充実さなどを観る。
5024(L 重なり字の単語の解読〈語形法への先行体験〉
a)拾い読み(音声法)から丸ごと読み(語形法)へ移行するための一つの先行体験。文字の読みから単語の読みへと至る過程のクイズ。
b)乱(字)語クイズに先行する課題。
c)重ね字の地と図の弁別。字形への注意深い探索。
5026(Mタイル加減図で足し算
〈5またぎの素過程〉
a)幼児の足し算の原初的イメージのひとつを生成する。ボックスという見えない過程をたどったあと、全部が出てくると考えて合流した数を考える課題。量ではなく数の具体的な明解さに支配された保存の認知。
b)5またぎの素過程。
5028(R 来年の二人は何歳?〈年齢と時の経過の判断〉 
a)シンプルな問題だが、数とことばに加え時間の経過についての認知が重なっていて難しいケースがある。
b)紙にメモを書き、さらには作表することでその分りやすさ、確かめやすさを体験。
5031(P ペグの模倣構成
ペグの模倣構成
ペグC#8-19,20(準DLM)
a)位置関係の視知覚。
b)斜の知覚は、タテ・ヨコの位置関係の知覚の延長上にはなく、別次元の難しさがある。
5032(P キューブは何こ?〈かくれているキューブ〉
a)見えないキューブを数える認知力。
b)3次元の空間認知に基づく視知覚的推論。
5034(L ふわふわ・ざらざら〈オノマトペ=擬態語〉
a)擬音語や擬態語は感覚的表現が通念として記号化した単語である。知らなけれは聴かせて感じさせる。
b)擬音語・擬態語は日本語の表現を豊かにしている。子どもにも理解しやすく、言語表現に幅を与える。ことに擬態語が表すものは複雑である。
5036(M 数タイルの足し算〈加減図計算10まで〉
a)数のタイルのマッチング(等価操作)による加算の理解と計算体験。
b)「足される数、足す数、足した数」の関係を棒タイルによって把握することが、計算と文章題の解法につながる。
5042(P ほどけるひもはどっち
〈空間上のひもの変化〉
a)三次元空間の動態認知。
b)難度の高い問題を噛み下し課題により思考を導く。
c)考え方のヒントを習得。
5044(L 「ばった」と3つ叩く
〈促音の音韻タップ〉
a)タッピングによる促音とその表記の意識化。「つまる音」は手を叩いてリズム(モーラ)はとるが口はつむぐ(または口を手でふさぐ)という形で入ると把握しやすい。
b)日本語では促音と長音は有為な音韻である。外国の学習者にとって難しいように幼児にも難事である。
5046(M どのおやつをゲット
〈距離と位置の算数〉
a)前進が足し算で後退が引き算とした算数課題。
b)数を距離(長さ)および位置として捕らえるのは合理的なことだが、抽象的で難しい。こうした数直線の世界を少しずつ準備する。
5048(R 推移律 背の高さくらべ
〈具象の絵解き推移律〉
a)推移律の絵解き。
5052(P 部屋ぬけ迷路
〈空間の見通し・迂回〉
a)空間関係の認知。迂回、見通しのスキル。
b)迷路は子どもにとって例外なく娯楽である。
5054(L 「ねっこ」と文字押さえ
〈符号化した促音のモーラ〉 
a)文字押さえによる促音とその表記の意識化。「つまる音」は字を押さえてモーラ(リズム)はとるが口はつむぐ。これで「つまる音」と意識せずともよい準備になる。
b)促音を▽で表すことで、つまる音がちいさい「っ」になることにつなぐ。
5056(M タイル加減図で足し算
〈加算の図題;10まで〉
a)部分が明示されていて全体の和を数える足し算。
b)「足される数、足す数、足した数」の関係を図によって感じ取ることが、いずれ文章題の解法につながる。
c)和が10までの素過程。素過程の学習は大事だが、数的論理の把握とイコールではない。
5062(P ロボット階段1
〈連続性の知覚 →1↑1〉
a)連続性の視知覚( Seeing Trend)。原則性の発見。
b)数学的秩序の感覚。
c)簡単そうに見えても幼児には難しい問題であることに留意。
5064(L 押さえて合うのはどれ?
〈促音の音韻クイズ〉
a)促音とその表記ルールの意識化。
b)促音を▽で表すことで成り立つコード転換の記号体験。
5066(M 算数の話を作ろう
〈集合図から算数の作話〉
a)絵題の数的な要素を、現実の出来事に遡って作話する体験。作話の共同作業は、文章題の解決に必要な問題が提示する「状況についての理解力」を培う。
b)①②は数に動きがあるケース。③は動きがないケース。
c)引き算の理解は難しいことを織り込んで息長く試行。
5072(P ○と△るで作る絵
〈描き足し描画・創造性〉
a)思いつく能力,頭の軟らかさ.想像力と創造性。
b)既にある図形を与えられた条件として活かす作業が、問題解決の体験となる。
c)一般的に、流暢さ(速やかさ)・独創性(非凡さ・おもしろさ)・内容の密度(ていねいさ・正確さ)などに留意。
5074(L 指示「はなはあかで」
〈文の読み取りと適応〉
a)設問の理解、すなわち課題状況や問題の形式の理解。
b)文の読み取りと判断・対応。 読みとりとは情報を取り込む作業だが、一般的に情報の価値はそれによってどう行動できるかにある。従って読みとりの力は判断と対応が伴って完結する。
5076(M 2とび・3とびの数
〈数直線上の数列クイズ〉
a)数直線の上で行う数列クイズ。
b)数直線は数の表象として極めて合理的なもおだが、抽象的で幼児の日常で体験することは少ない。課題として出会うことで新たな数認識の手だてとなる。
5082(P 針の向きが同じなのは?
〈傾きの視知覚 吟味・同定〉
a)向き・傾きの視知覚。
b)同定吟味のプロセスでの注意力、評価能力。
5084(L あ行の書き方
〈平仮名の書き方・筆順〉
a)ひらがなの筆順の確認・矯正。
b)書き順習得の難易は個人差が大きいが、初期にその意識を持たせるとらくになる。
c)筆順による色替えの原則を当てはめて微細な作業を進める体験。系列化能力 。
5086(M タイルを数える
〈五二進タイルの導入〉
a)五二進タイルの導入。
b)ツートトタイル→ツートト符号への準備。
5092(P絵の線を見分けよう
〈重なり絵;動物〉
a)図と地の弁別。細部に対する注意力。
5094(L 文のなぞり書き
〈促音のある7文節文〉
a)促音を含む文を書く。
b)文を書き記すことが書き言葉の世界を準備する。
c)助詞への注意。膠着語である日本語では、助詞が大きな(ときに決定的な)論理機能を果たす。
5096(M ネコを数える;14
〈2桁数の構造的イメージ〉
a)数唱による計数は手続き的理解の様相が濃く、10と4で14と構造的に理解するのは意味的(宣言的)理解である。両者の統合を図ることが必要。
5098(R もし…どうする;破壊他
〈社会的了解〉
a)「もしも」の世界を想定できるかがまず課題。虚構の世界を持ち得ることは発達のバランスとして大事。
b)友達生との活上の問題解決。社会的スキルの発達にも関わる。
5102(P(R 複合図形のマトリクス
〈二次元分類による配置〉
a)重複した線分図形を分析し,マトリックスに統合する2次元分類。マトリックスの表現形式による配列原則の推論と操作。
b)図と地の弁別。
5104(L ざあざあの下の句は〈オノマトペに合う文脈〉
a)擬態語に適合した文脈クイズ。主として聴覚系の(ひらがな表記が妥当な)オノマトペ(擬態語・擬音語)。
b)語の読みから文の読みへの読解課題である。
c)オノマトペは幼児には取り込みやすい修飾手段。言語表現を豊かにし、拡大する。
5106(M 秤で考える足し算
〈つり合で成り立つ加算操作〉
a)はかりを用いた足し算。つり合いで成り立つ加算操作。
b)両天秤のはかりは、左項と右項を=で結ぶ形式の原理的理解に役立つ。
c)左項と右項の順序関係や主部述部の関係から比較的自由に足し算や補数を考える道具となる。
5114(L つまる音の「っ」入れ
〈促音表記のチェック〉
a)促音の「っ」を入れ込む作業を通して促音表示になじませるとともに、その意識化を図る。
b)単語の文字表記を注意深く評価し訂正する体験。
5116(M 図と合っている式は?
〈タイル図と数式マッチング〉
a)タイル図を介した足し算式の理解と、なじみ。
b)5や10をこえる数の操作を、タイル図を数える手続によって行う体験。手続き的知識。
5122(P 歯車はどっちに回る?
〈動きの連鎖・心的推理〉
a)動きの連鎖を推理する空間の認知。動きを想像する作業は時間の推移に伴う変化を追う4次元の認知。
b)一本のチェーンから歯車に伝わる動きの方が、歯車から歯車へ伝わる動きよりも直感的に考えやすい。歯車から歯車への動きの予行的課題である。
5124(L 平仮名の分解クイズ
〈書きにくい平仮名の字画〉
a)分解された平仮名の線を組み合わせて字形を再発見する課題。
b)文字の字形や書き方が不確かな場合はヒントとして有効である。
5126(M アリさん絵題と加減式
〈絵解き加減ペアと数式〉
a)絵から小さな物語を想像する体験が、文章題を扱う準備となる。状況の想起。
b)足し算と引き算の数式体験。
c)数式は「足す」「引く」「は(=)」などの読み方を添えて教え、だんだん慣らせる。
5128(R 形で分け色で分ける
〈仲間分けの転換〉
a)分類の基準を物(形)から色へと発想の転換をする体験。いったん成功した分類作業を壊して別の視点から考え直すことは大変難しいが、その体験は思考の柔軟性(拡散思考)を培う。
5132(P 同じ場所を覚えて塗る
〈具象絵柄の位置の再認〉
a)図形の位置の再認(=記憶して再現)。
b)視知覚的短期記憶。
5134(L 「あ・え」の書き方
〈線分の分解再構成〉
a)「あ」と「え」は字形が複雑なので書きにくい。複雑な字形を、単純な線分図形に分けて組み合わせることで把握しやすくする。
5136(M タイルから数直線へ
〈加減算の図題〉
a)タイル図と数直線とはもともと別仕立てのものだが、タイル図の具象性を数直線に投影させていく。
b)数直線は0を持ち、無限に及ぶきわめて合理的な数表象だが抽象性も高く、なじみにくい。目盛りの間を数えることになじんで、長さを数量と捉えさせる。
5142(P 左右対称線の構成
〈斜めの線のある鏡像〉
a)シンメトリーの意識的構成。対称性への視知覚的推理操作。
5144(L 促音韻符号クイズ
〈絵と符号のマッチング〉
a)促音とその表記コードの意識化。
b)促音を▽で表すことで成り立つコード転換の体験。
5146(M 何こ足せばつり合う?〈補数操作と実験〉
a)はかりを用いた補数操作。
b)実験での検証体験。
c)実験ワークと紙上ワークのリンク。
5152(P 鍵盤たたき
〈位置移動の再認 手順〉
a)位置関係の認知と短期記憶。
b)変化の流れの認知。手順の学習。
c)覚え方の学習。
5154(L きたこ・きったこ〈促音の読解マトリ 〉
a)読解。促音表記の読み取りと意味の汲み取り。
b)語と語の組み合わせのマトリクス表現。
5156(M 手指の五二進数え〈6,7,8〉
a)数のかたまりの理解。加算操作では、被加数は数えなくても基数として了解されるのが望ましい。そのためには覚えるだけでなく、数えれば同じ結果が得られるという信念が必要。遡って数える体験で定着する。
b)数のかたまりの中でも「5」は五二進の要である。
5162(P ハチの巣を描きたそう〈ルップの図形の導入〉
a)図形構成の認知。
b)互いに隣り合って続く六角形の模写。個々の六角形を描くのではなく連続したパターンを描く。
c)「ルップの図形」として知られる課題に点のガイドを設けて噛み下した課題。それでも難度は高い。
5164(L か行の書き方
〈平仮名の書き方・筆順〉
a)ひらがなの筆順の確認・矯正。
b)書き順習得の難易は個人差が大きいが、初期にその意識を持たせるとらくになる。
c)筆順による色替えの原則を当てはめて微細な作業を進める体験。系列化能力 。
5166(M 足し算を秤でやってみる〈秤で実験 タイルで確認〉
a)はかりとタイルを用いた足し算。
b)秤での解をタイルの視覚的な検証に結びつける。
c)加減図(いわゆるテープ算)の視覚的論理をさまざまな形で体験し、じんわりと理解させていく。
5168(R 背の高さクイズ
〈言語による推移律〉
a)ことばで表わされた推移律。その噛み下し。
b)言語で表現された関係を絵図に表わして考える体験。
5172(P 線の模写;20点間
〈空間の位置〉
a)線の模写=平面空間における位置関係の視知覚。
5174(L 足らない字を足す

〈促音・濁音・半濁音の表記〉
a)促音の「っ」や濁点半濁点を入れ込む作業を通して表記になじませるとともに、その意識化を図る。
b)単語の文字表記を注意深く評価し修正する体験。
c)読み取り。文は含意が大きく、想像力を要す。
5176(M ケーキのろうそく〈補数〉
a)補数は引き算の難しさを足し算の発想で補ってくれる。
b)「=」の再認識(左項と右項が等しいことを示す記号であること)。
c)等式を成り立たせるための数操作の必然性を、絵や人の表情から取り出させる。
5182(P 線分図形の分解
〈図と地の弁別〉
a)図と地の弁別。
b)図形の分解と構成。
c)タテ・ヨコ・ナナメの角度(向き)の視知覚。
5184(L ことばを書いてみよう
〈字を綴る;か行まで〉
a)文字を連ねて単語を書き表すプリミティブな体験。
5186(M 24のビーズ
〈2桁数の構造的イメージ〉
a)数唱による計数は手続き的理解であり、10が2つと4で24と構造的に理解するのは意味的(宣言的)理解である。
5191(P コースのモザイク〈対角線の2色図形構成.〉
a)構成過程の実演なしで、図版だけを見て再現する。
b)図版には正方形ユニットを明示する線は省かれている。
c)斜めの線を四角形内部の対角線として認知し、四角形を斜に置かないで解決する課題。
5192(P(R 図形の類推クイズ
〈左右対称の図形配置〉
a)視知覚的類推。左と右の図形に左右対称関係を発見する課題。
b)シンメトリーの視知覚。
c)ランちゃんのポーズのように手で左右対称のしぐさをしてみると身体的な認知に結びついて面白い。
5194(L 絵のことばさがし
〈ことばの読み〉
a)文字の地(ground)からユニットとしての言葉の図(figure)を見分けて取り出す作業。
b)文字の読みから言葉の読みにいざなう課題。
5196(M(R 棒階段構成〈a<x<bのxの入れ込み〉
a)順序尺度の操作的な体験。
 操作には(a<x<b)の解を見つける必要があり、推移律が連鎖する課題構造をもつ。
b)この課題は、ある程度習熟するまで間隔をあけて繰り返す。
5202(P マトリクスクイズ〈線分図形×線分図形〉
a)重複した線分図形を分析し、マトリックスに統合する2次元分類。
 マトリックスの表現形式による配列原則の推論と操作。
b)図と地の弁別。
5204(L 「いた」か「いった」か
〈促音×助詞「へ」と「に」〉
a)格助詞「へ」と「に」の使い分けと、促音の読み分けとを合わせ含む読み取り課題。
b)助詞の使い分けは理解に個人差が大きい。困難なら間隔をおいて試行するか、補助教材へ。
5206(M 五二タイルと五二ダンゴ
〈マッチング1~10〉
a)五二進タイルをもとにした「五だんご符号」の導入。
b)だんご符号はツートト符号に先行するもので、「0」を表現できる。具象性があるので子どもにはイメージしやすく、後出するツートト符号の案内役を果たす。
5211(P 記憶ビーズ通し
〈4桁(参考5桁)〉
a)色の配列の短期記憶。5桁の記憶は4桁よりもはるかに複雑で難度が高い。
b)直観像的な能力を期待するのではなく、集中する楽しさを体験させることに主眼を置く。
c)子どもは次第に覚え方を発見する。
5212(P Tから創る絵
〈創造性〉
a)思いつく能力、頭の軟らかさ。想像力と創造性。拡散思考。
5214(L カタカナ・ワンがなクイズ
〈記号転換〉
a)記号転換による暗号課題。
5216(M 1円玉の秤実験〈加算操作〉
a)はかりを用いた加算操作だが、足し算の勉強というより、てんびん秤の実験に興味やなじみが生まれればよい。
b)実験での検証体験。
c)実験ワークと紙上ワークのリンク。
5222(P 蛇のいる迷路〈空間の迂回〉
5222a)空間関係の認知。迂回、見通しのスキル。
b)迷路は子どもにとって例外なく知的な娯楽である。
5224(L 「つ」と「っ」〈促音と清音の使い分け〉
a)誤表記に注目することから促音「っ」の使い分けを学習する。
b)促音「っ」の表記は幼児には難しい約束事である。さまざまな方法で意識化を図り、なじませる。
c)カタカナ表記。なじみのあるカタカナを増やしていく。
5226(M 天秤ばかりのマトリ算〈等価操作による足し算〉
a)「五だんごマトリ算」をてんびん秤の等価操作で体験。
b)マトリ算はマス算などとも呼ばれ、マトマトリクスを用いた計算練習の便法。左端と上端の見出し数を足すというルールになじんでいく。
c)てんびん秤の操作で注意の集中を体験。
5231(R どっちが下がる?〈天秤とテコ原理の実体験〉
a)天秤ばかりの釣り合いで、どちらが下がるかの実験。
b)玉の量の要素と位置の要素があって後者はテコの原理が働き難度も高いが、テスト(検査)ではないので試行範囲に制限は要らない。
c)量の要素に解があるケースでは理解を確認。
5232(P 開いた形は?
〈立体空間の認知〉
a)立体空間の認知。
b)紙の折りを開く動態を絵からイメージとして取り込む体験。三次元空間と二次元空間の変換操作。
c)図解の読み取り。
5234(L だれがだれをたたいた
〈「~が~を」の助詞〉
a)主格の助詞「~が」と目的格の助詞「~を」の意味に応じた配置、置き換え。
b)助詞の使い分けは国語力のひとつのシグナルだが、理解に個人差が大きい。困難なら間隔をおいて試行するか、補助教材へ。
5236(M 丸点添付き数直線クイズ
〈数直線の集合数イメージ〉
a)数直線上のクイズ。
b)数直線は集合数の「0」を表現できる有為な数表象だが、順序数のイメージが先行しがちである。数直線に集合数のイメージを与える様々な課題体験が必要。マル点を付けたのもそのひとつ。
5242)P ほどけるひもはどっち?
〈立体空間の認知〉
a)立体空間の動態認知。
5244(L ひらがなの書き方:さ行
〈筆順と字形〉
a)ひらがなの筆順の確認・矯正。
b)書くときの字形は筆順を伴って覚えるとよい。
c)色替えの原則を当てはめて微細な作業を進める体験。
5246(M リスが食べたどんぐり
〈聴解文題から図解き〉
a)10を超す数の算数文章題を、ベン図→そろばん図と照応させて答を取り出す学習。大きな数でもベン図が使えることと、だんご算盤など加減図に転換できることになじませる。
b)文章題に先行する課題体験。
5251(P コースの模様構成〈対角線による再体制化〉
a)構成過程の実演なしで、図版だけを見て再現する。
b)図版に正方形ユニットを示す線は省かれている。斜めの線を四角形内部の対角線として認知し、四角形を斜に置かないで解決する課題。
c)形と色の2つの要素を統合。
5252(P 図形の再現
〈描画の短期記憶〉
a)非具象(無意味)の線分図形の視知覚的短期記憶。
b)記憶による再認や再現の成績は注意の向け方で変わる。記憶力が伸びるというより、注意の構えを学ぶことで向上する。
c)短期記憶は一定の仕事を成立させるチャンクとして働く。
5254(L 「っ」と「つ」の貼り分け〈仮名の促音表記〉
a)促音「っ」の使い方を学習する。
b)促音「っ」の表記は幼児には難しい約束事である。さまざまな方法で意識化を図り、なじませる。
c)カタカナ表記。なじみのあるカタカナを増やしていく。
5256(M 2桁数の構造:375256 2桁数の構造:37〈数唱とタイル図の照応〉
a)数唱に拠る棒数えは手続き的解決。10が3つと7で37と構造的に理解するのは意味的(宣言的)解決。
b)「10が3つで30」は、いわば掛け算の概念なので難しい場合がある。
5261(P 4個の積木叩き〈位置と順序の作業記憶〉
a)移動の順序を記憶再現するワーキングメモリー。時間と空間が同時に関係する全体的な短期記憶の能力。
b)注意と集中の持続を要する「仕事」として、子どもの感興を誘う遊びとなる。
5262(Pシンプルな線画の線足し
〈線画欠所の記憶再現〉
a)平面空間における位置関係の短期記憶。
5264(L さ行まででの言葉綴り
〈平仮名による語構成〉
a)文字を連ねて単語を書き表す体験。
b)さ行までの平仮名の書きの方確かめ。
5266(M 五二進タイルイメージ
〈二桁数;30未満〉
a)五二進タイルでつくる二桁数のイメージ。反復して馴染ませる。
5268(R 有意味画の補描
〈視覚的な概念での評価〉
a)評価能力。判断の根拠には視覚的な記憶表象から機能などの本質理解とが入り混じっている。
5272(P 放射状の線を描く
〈方位・傾きの視知覚〉
a)放射状の線の知覚。縦横十字の線→斜め→その間と、構造的に手順を踏んでいくことで、放射状を知覚しやすくなる。
b)方位・傾きの感覚。
5274(L アイウエオたどり
〈片仮名ア行の字形と読み〉
a)カタカナ「アイウエオ」の字形と読み。
5276(M タイルからツートト符号へ
〈手書き可能な符号の導入〉
a)ツートトタイルの導入。ツートトタイルは五二進タイルを継承するものなので類似性は分かりやすい。
b)五二進タイルもツートトタイルも象形的・象徴的な表意機能があるが、ツートトタイルは書きやすいため、数操作を視覚的に補助する役割を果たすことになる。
5282(P キューブを足す数
〈空間のイメージ操作〉
a)絵からキューブの積み木を読み取り、そこに変化を想い描く想像の作業。絵が視知覚的な手がかりとなる心的操作である。図解などの理解力につながる。
5284(L 「そ」の書き方
〈線分の分解と構成〉
a)「そ」は「あ」や「え」とともに、字形が複雑なので書きにくい。複雑な字形を、単純な線分図形に分けて組み合わせることで把握しやすくする。
5286(M
タイルからツートトへ

〈五二進符号の照合1~10〉
a)五二進タイルをもとにしたツートト符号の導入。
b)ツートト符号は、簡単に書ける五ニ進の表象として計数や計算の作業の道具になる。
5288(R 何日は何曜日?
〈カレンダー〉
a)カレンダーで読み取る日付けと曜日の仕組み。「何日は何曜日か」。
b)「ついたち・ふつか…」の和語の習得は急がなくてよい。
5292(P ノイズ中の図形さがし
〈図と地の弁別〉
a)図と地の弁別。細部への選択的注意。
5294(L 「っ」と「つ」の書き分け
〈促音の表記〉
a)促音「っ」の使い方を学習する。
b)促音「っ」の表記は幼児には難しい約束事である。さまざまな方法で意識化を図り、なじませる。
c)カタカナ表記。なじみのあるカタカナを増やしていく。
5296(M たし算ひき算コート
〈文章題への準備〉
a)簡単な足し算と引き算の文章題を遊び感覚で体験。
b)文章題の操作的表象。文章題理解の準備。
5302(P +=1,◎=2,○=3 に
〈図形の記号転換〉
a)図形の記号的転換。
b)反復による学習効果の体験。短期の記憶は集中力で高まる。
5304(L ふくろうがふくろを
〈格助詞と表記;長音・促音〉
a)格助詞による文意の違いを読み取る課題。
 文意は非日常的な情景描写なので読解には論理的な想像力を要す。
b)長音と促音の使い分け。
5306(M たし算ひき算コート
〈文章題への準備〉
a)簡単な足し算と引き算の文章題を遊び感覚で体験。
b)文章題の操作的表象。文章題理解の準備。
5312(P パーツを集めよう
〈図形の構成〉
a)形の可逆構成(構成と分解の交互操作)。 視覚的体制化の能力。
5314(L 乱字列からの語の構成
〈3字/さ行まで〉
a)文字で行うことば遊び。無意味音(字)列からのアナグラム様のクイズ。
b)「すいか」「うさぎ」は具体物、「けんか」「うがい」は行為、「じかん」または「かんじ」は抽象的な概念を表す名詞と、難度を増す。
5315(P 蜂の巣を描こう
〈ルップの図形〉
a)「ルップの図形」として知られる線構成課題の導入題。
b)互いに隣り合った六角形の連続模写。個々の図形だけではなくその相互関係を描く。共有する線への考慮が必要だが、これが難しい。
5316(M(R タイルを足して秤で実験

本課題には特定教具が必要です:タイル 秤
〈加算操作〉
a)はかりを用いた加算操作だが、足し算の勉強というより、てんびん秤の実験に対する興味や理解が主眼。
b)実験での検証体験。実験ワークと紙上ワークのリンク。
5322(P(R ●○○●○の続きは?
〈連続性の認知操作〉
a )連続性の知覚 ; Seeing Trend。視知覚を超え、言語的、音韻的な要素を動員して成り立つ認知作業である。
5324(L ひらがなの書き方:た行
〈筆順と字形〉
a)ひらがなの筆順の確認・矯正。
b)書くときの字形は筆順を伴って覚えるとよい。
c)色替えの原則を当てはめて微細な作業を進める体験。
5326(M 数直線上のとび数クイズ
〈+2(=2とび),+3(=3とび)〉
a)数直線の上で行う数列クイズ。
5332(P 無くなったピースは?

〈図と地の弁別〉
a)図と地の弁別。 形の同定。
5334(L
た行まででの言葉綴り

〈平仮名による語構成〉
a)文字を連ねて単語を書き表す。
b)た行までの平仮名の書きの確かめ。
5336(m だんご符号のマトリ算
〈マトリックス形式の計算〉
a)「ツートトマトリ算」の先行課題。
b)だんご符号は具象性を残す半記号。こうした具象性は幼児にとって救いである。
c)マトリクス形式の計算にはじっくりなじむ過程が必要。
5342(P チェックのはめこみ
〈連続性の推理〉
a)パターンによる連続性の推理。
b)細部への選択的注意。図と地の弁別。
5344(L ふくろうがふくろに〈助詞と長音・促音の表記〉
a)格助詞による文意の違いを読み取る課題。文意は非日常的な情景描写なので読解には想像力を要す。
b)長音と促音の使い分け。
5346(M タイルと数直線の照合
〈30まで〉
a)2桁の数のタイルと数直線を統合する思考。
b)数表象として、タイルにはタイルの、数直線には数直線の利便性があるが、両者がバラバラでは不可。数概念のもとに統合されなくてはいけない。
5352(P ヘリのどこかちがう?
〈細部の違いの発見〉
a)細部への選択的注意。
5354(L 「ももたろうは」分け読み
〈文意識;格助詞〉
a)読解力には論理的な側面と共感的な側面とがある。論理的な側面は、文の論理を左右する助詞を意識することで深まる。
b)分け読み;読解力は個人差が大きいが、部分に分けて分析的に読むことで理解しやすくなる。
5356(M かたまり数えとタイル構造
〈2桁数のイメージ;56〉
a)2桁数の構造的イメージ。
b)「10が5つで50」は、いわば掛け算の概念なので難しい場合がある。
5361(P パターンパズル

(この課題には教具が必要です。)
〈チェック;6片〉
a)パターンの連続を推理して構成する問題は定番だが、これはその方形枠パズル。
b)絵柄と枠形のいずれもが手掛かりとなり、試行錯誤で完成できる。再度の試行で論理的な方略が生まれる。
c)枠なしの試行で論理的な方略が強まる。
5362(P 60°線上の三角構成
〈正三角形による図形構成〉
a)60°線上への三角形の合成。
b)線の上に描くのが認知的にも難しく、課題となる。
5364(L 「ももたろうは…」くっつき
〈授与構文の助詞2択〉
a)「~が~に~を~する」構文の意識化。同型構文の中でも授与構文は比較的明確で分かりやすい。
b)桃太郎の昔話を知らない子には読み聞かせるとよい。
5366(M チョコタイルのツートト算
〈5のかたまりで10を作る〉
a)ツートト計数をチョコタイルでサポート。
5372(R 三角形で数える広さ
〈面積の量的比較〉
a)「形はちがっても広さは同じ」ものを、三角形の数で検証する、面積に対する量的な分析の体験。
b)等積変形の先行体験。
c)方眼をもとにした面積保存のひとときの認知。
5374(L ひらがなの書き方:な行
〈筆順と字形〉
a)ひらがなの筆順の確認・矯正。
b)書くときの字形は筆順を伴って覚えるとよい。
c)色替えの原則を当てはめて微細な作業を進める体験。
5376(M ツートト足し算
〈五二進グループ〉
a)足し算素過程の視覚的な手続き。
b)繰り上がりの仕方は一通りではない。子どもはその中のどれかを自身に定着させるが、これはそこへ至る先行体験のひとつで、5+5が10と把握できるグループ。
5378(R 空を飛ぶもの・生きもの
〈ベン図あそび〉
a)空を飛び「そして」生き物であるものをベン図に発見することは、幼児にも不可能ではない。
b)難しい場合、追い込まれた末に解決が閃くという経緯を体験しやすい課題なので、過剰なヒントを与えないこと。
5382(P 線をたどって描き写そう
〈方眼上の模写;ヨット〉
a)線の模写=平面空間における位置関係の知覚。
b)斜めの知覚。
5384(L な行まででの言葉綴り
〈平仮名による語構成〉
a)文字を連ねて単語を書き表す。
b)な行までの平仮名の書きの確かめ。
5386(M 玉ビーズの加減図算
加減図と数列
a)より高度な(省略された)加減図(線分図)を把握するための準備。
b)数列表示を意識させ、ビーズが数直線上にあることに気づかせる。
5391(P 寄せ木小㈭,13,14
(この課題にはツールが必要です。)
〈図形の構成〉
a)寄せ木(小)による図形の構成課題。
5392(P 絵の場所再現
〈ワーキングメモリー〉
a)平面空間における位置関係の短期記憶。作業記憶(ワーキングメモリー)として学習や日常の作業を支える能力でる。
b)絵の切り貼りは「再認」と「再現」の中間的難度で、課題の手法としては有用である。
5394(L 「ももたろう」のくっつき
〈文意識;授与構文の助詞〉
a)「~が~に~を~する」構文の意識化。同型構文の中でも授与構文は比較的明確で分かりやすい。
b)「は」と「が」の使い分けはきわめて複雑なので説明不要も、「は」は文脈上の初出、「が」は再出に使われる、あるいは「が」は主格を、「は」主題を示すなどとされる。
5396(M ●くんと▼くんのリレー
〈数直線上の加減図算〉
a)リレーでは走った距離とコース上の地点のふたつの数が存在する。「量」の顔をもつ数と「位置」の顔を持つ数である。
b)時計の時間と時刻の関係がこれにあてはまる。「位置」の起原をさかのぼれば「0」からの量である。
5402(P(R 方眼マスのシンメトリー
〈左右対称の推論〉
a)シンメトリーの推論を必要とする視知覚的構成。
b)直感や推論が鏡に現れる鏡像によって修正を余儀なくされる過程が有意義だが、困難を伴うことも多い。
5404(L(R サ行とワンがな
〈記号の推移律転換〉
a)「サシスセソ」の読みと、記号間の推移律的転換によるコード体験の複合課題。
b)推移律は、さまざまな場面で実用され動機づけられて、帰納的に体験することが望ましい。
5406(M 紙の上で試みる計算器
〈数列をもつ加減図算〉
a)紙の上で試みる計算器である。
b)ここでは、数列が示す数を書き移すだけで計算が成り立つを体験させる。
5412(P ○から描く絵
〈描画での拡散思考〉
a)思いつく能力、頭の柔らかさといった拡散思考の課題。創造性につながる。
b)創造性の視点からは、描画の意図や意味、流暢さ、独自性(おもしろさ)、内容の密度(ていねいさ・正確さ)などが留意される。
5414(L 読み取り;喫茶店での注文
〈能動的読解〉
a)文の読み取りと、文意に応じた判断・行動対応。
b)読みとりとは情報を取り込む作業だが、一般的に情報の価値はそれによってどう行動できるかにある。情報によって行動を起こす能動的な読み取り。
5416(M タイル計算盤で文章題
↓ 使用教具(DIY素材)
5416付_タイル計算盤
〈文章題とタイルのリンク〉
a)計算盤を用いたタイル足し算。いずれの問題も意味的構造に行為(action)を含まないタイプ(static)のもので、タイルとのリンクはしやすい。
b)計算盤の五二進目盛りを読んでなじむ。
c)二桁の数になじむ体験。
5422(P 点間の線模写
〈線分図形の構成〉
a)線の模写=平面空間における位置関係の認知。
b)複雑な線分構成の模写。漢字など複雑な線分図形を習得する先行体験となる。
5424(L
(改定中)
5426(M 絵題;風船
〈タイル加減図と式〉
a)絵題から文章題への思考のつながりを繰り返し体験させる。
5431(P キューブの外面積み
〈2×2×2〉
a)平面から空間へ、認知の進展。
b)立体的な視点(視角)を、実際に作業して自身で検証する課題。予測とその修正の反復作業。
5432(P どの形の組み合わせ?
〈図形の分散;2ピース〉
a)形の分散と合成。 2ピースで回転の要素もない平明な課題だが、A→Eへと難度が増す。
5434(L ひらがなの書き方:は行
〈筆順と字形〉
a)ひらがなの筆順の確認・矯正。
b)書くときの字形は筆順を伴って覚えるとよい。
c)色替えの原則を当てはめて微細な作業を進める体験。
5436(M 加減図と式のマッチング
〈数の表象から記号へ〉
a)数表象の図式である加減図と記号である数式とのマッチング。
b)10台の2桁の数の扱いになじむ。
5438(R 爪楊枝の使い途
〈拡散思考〉
a)思いつく能力。拡散思考。創造性。
b)表現力。
g)爪楊枝は、身近に見慣れたものではあっても幼児にはなじみの薄いアイテムなので、認知と想像力が問われる。
5442(P 奇数と偶数の歯車
〈空間の動的認・心的回転〉
a)動きを伴った空間の認知。動きを想像する作業は時間の推移に伴う変化を追跡する4次元の認知。
b)心的回転。
c)歯車の数が多くなると同じようには解けずに、難度が高くなる。
5444(L は行頭音のことば想起
〈は行までの語の綴り〉
a)単語を思いつく作業。
b)文字を連ねて単語を書き表す作業。
c)は行までの書き方の確かめ。
5446(M 数の点つなぎ;恐竜
〈序数パズル;1~25〉
a)序数の数字パズル。
5451(P 覚えておいて通すビーズ

 (この課題には教具が必要)
〈短期記憶による再現〉
a)色の配列の短期記憶。6桁だが3+3の構造を体制化すれば記憶の方策が生まれる。
b)直観像的な能力を期待するのではなく、集中する楽しさを体験させることに主眼を置く。
c)子どもは次第に覚え方を発見し般化させる。
5452(P 方眼上での形の合成
〈構成パズルの構造体験〉
a)方眼上で行う形の合成。
b)構成パズルの原形。構成前の2つの形と構成後に出来た形をじっくり味わえばパズルのタネ明かし体験となる。
5454(L マトリクス文字クイズ
〈片仮名タ行の読み〉
a)片仮名のタ行の読み。
b)平仮名と片仮名の変換とマトリックスによるコード体験。
5456(M 数列クイズ;2とび,3と
〈数直線上の倍数〉
a)数直線の上で行う数列クイズ。
b)2とび3とびのように連続性を認知して手続き的に解決するのが一般的だが、子どもによっては2つずつ増えているなど倍数の要素を嗅ぎとることもある。また、「にのしのろのはの」などを知っていて使う子もいる。
5462(P 蜂の巣を描く
5462(p 蜂の巣を描く
〈ルップの図形〉
a)「ルップの図形」として知られる線構成課題の導入題。
b)互いに隣り合った六角形の連続模写。個々の図形だけではなくその相互関係を描く。共有する線への考慮が必要。
5464(L 「ふ」の書き方
〈書き難い字の分解と構成〉
a)「ふ」は「あ」や「え」とともに、字形が複雑なので書きにくい。複雑な字形を、単純な線分図形に分けて組み合わせることで把握しやすくする。
b)便宜的に「ふ」は「3」を書いて「い」を書くと教えると書きやすくなる(「3」の上と下を離すのが望ましい)。
5466(M 文題のタイル計算尺
〈道具でイメージする文章題〉
a)計算盤を用いたタイル足し算。いずれの問題も意味的構造に行為(action)を含まないタイプ(static)のもので、タイルとのリンクはしやすい。
b)計算盤の五二進目盛りを読んでなじむ。
c)二桁の数になじむ体験。
5472(P 切って開いた形はどれ?
〈対称空間の心的動態認知〉
a)対称性を軸にした立体空間の心的認知。
b)紙の折りを開く動態を絵からイメージとして取り込む体験。三次元空間と二次元空間の変換操作。
c)図解の読み取り。
5474(L 「いしや」と「いしゃ」
〈拗音表記の音韻押さえ〉
a)拗音は1つの音節、1拍の音韻リズム(モーラ)だが、表記は2文字を使う。そこで短音の音韻リズム2拍を素早く行って1拍にする感覚で拗音を意識させる。
b)すなわち「しや」を速く言うと「しゃ」になることを実験させると拗音表記が習得しやすい。
5476(M タイル図算と数直線
〈和が15までの素過程〉
a)数直線を用いたタイル図算。和が15までの素過程。
b)計算盤の五二進目盛りを読んでなじむ。
5482(P 迷路
〈空間の迂回〉
a)空間関係の認知。見通しのスキル。
5484(L ●を押さえながら読む
〈音韻表記;拗音と拗長音〉
a)拗音と拗長音の意識化。
 拗音の音韻リズム(モーラ)は1拍だが2文字を用いる。拗長音は2拍である。
5486(M 電線つばめの足し算
〈絵題の言語化と数式化〉
a)絵から数的な要素を取り出してお話を考えることが文章題(応用問題)の仕組みを感じ取らせる。
b)飛んできた、転がってきたなどの「変化」が増大の結果をもたらプリミティブなタイプの足し算問題である。
5491(P 方形はめ込みパズル
〈図形の合成;6片3種〉
a)図形構成。形と形を合わせて別の形(正方形)を作る発見と発想。
5492(P(R エッシャーの無限階段
〈錯視絵体験(不合理体験)〉
a)不合理の追求。言語的な設問(ビネーの往復上り坂問題など)での正答は10歳過ぎあたりだが、これを視覚化すると、幼児でも好奇心をもって考える。
b)必ずしも正答にこぎつけなくてもよいが、「ちょっとおかしい」の印象を残して終ること。
5494(L 「おもち」と「おもちゃ」

〈拗音表記の導入〉
a)拗音の紙面遊び。
b)ことばを絵にする=言語表現と描画とに連係があると、相補的に表現力を豊かにする。小さな絵を書くことが日常のこまごました機会に紛れ込むとよい。
5496(M 絵→ベン図→数字
〈変化(増大)の加算図題〉
a)「飛んできた」などによる変化や増大のある加算操作と変化・増大のない加算操作の混成。
b)具体物を●点の数表象に置き換えて操作する体験。
c)数字の配列が数式の配列に準じている。
5502(P 同じ形を見分ける
〈細部への選択的注意〉
a)近似した図形の細部に対する選択的注意。
5504(L よっちゃんの発表会
〈拗音がある文の読み〉
a)拗音表記になじませる。拗音と促音の表記は幼児には難しい約束事である。さまざまな方法で意識化を図り、なじませる。
b)共感的読解。読解は論理的なリクツ文と文学的なココロ文に大別される。後者が共感的読解。
5506(M ビーズ図題の足し算
〈部分と全体の数式表現〉
a)足し算の操作を部分と全体(下位数と上位数)の論理的に把握につなげる体験。
b)記号を用いた式の表現方法に少しずつなじむ。
5511(P 4個の積木叩き
〈手順と位置の短期記憶〉
―N0.5261 の追加課題―
a)移動の順序を記憶再現するワーキングメモリー。時間と空間が同時に関係する全体的な短期記憶の能力。
b)注意と集中の持続を要する「仕事」として、子どもの感興を誘う遊びとなる。
5512(P(R ヘア−スタイルを選ぶ
〈社会的知能〉
a)色々な髪型を色々な顔にアレンジしてみる体験。社会的知能がかかわり、創造性につながる。
b)描画。子どもは人の姿を描くとき、自身の得たステレオタイプに陥ることが多いが、髪の毛もそうしたひとつである。その解きほぐし。
5514(L カタカナ五十音たどり
〈ア行~タ行の字形と読み〉
a)サ行までのカタカナの読みと、五十音のオーダーに親しむことの複合課題である。
b)汎用的な情報処理の道具である五十音順になじんでおくことは有益。
5516(M(R 「ペロペロ」と「ビスケ」
〈類別と統合の脈絡〉
a)象が1匹とビー玉が1こで合わせて何こ?」には幼児でも違和感をもつ。A+B=Cの命題は、AとBがCの下位集合であることが本来の形。
b)具象的な絵をシンボル的な絵(マーク)でまとめる体験。
5518(R 次の次の日は何曜日?
〈カレンダーを読む〉 
a)カレンダーで読みとる曜日。
b)「あした」「あさって」の意味。
c)「もし…なら」の仮定認知。
5521(P ペグC(小)10×10
〈位置関係の再現〉
a)位置関係の視知覚。さまざまな認知活動を支える基礎的なスキル。
b)斜の知覚は、タテ・ヨコの位置関係の知覚の延長上にはなく、別次元の難しさがある。
5524(L 小さく書く字はどれだ
〈拗音・促音の表記〉
a)誤表記に注目することから拗音「ゃ」「ゅ」「ょ」と促音「っ」の使い分けを学習する。
b)拗音と促音の表記は幼児には難しい約束事である。さまざまな方法で意識化を図り、なじませる。
5526(M 文の( )に入る数は?
〈絵題の言語化と数式化〉
(No.5489に引き算をアレンジした後継課題)
a)引き算を足し算の可逆操作としてたどる体験。引き算の、始めに全体集合を考えるクラス化の機序は幼児に難解で、プロセスを追う多様な体験のネットワーックが必要。
b)絵から数的な要素を取り出してお話を考えることが文章題(応用問題)の仕組みを感じ取らせる。
5528(L ?にはどの形が入る?
<
〈配置関係のアナロジー〉
a)視知覚的類推を言語化する体験。
b)形の言語的(概念的)な把握。「角が4つある」など。
5531(P 絵カードあそび;4~5桁
(改訂中)
〈視覚的短期記憶再現〉
a)視覚的な短期記憶。絵柄には言語的要素が含まれる。
b)5桁の記憶は4桁のよりもはるかに複雑で難度が高く、記憶の方略体験を持たない場合は7~8歳の課題。
c)直観像的な能力を期待するのではなく、集中する楽しさを体験させることに主眼を置く。
5532(P 5532(p 線の長さくらべ
〈方眼上の傾きと長さ〉
a)方眼上の傾きの異なる線の長さを視知覚的に比較判断する(上)と、その知見を別の場に適用して序列立てをする(下)。複雑な論理操作の過程をもつ課題。
b)傾きの視知覚。
5534(L 「まつほくりか」書き足し
〈濁点・促音の表記訂正〉
a)促音の「っ」や濁点入れ込む作業を通して表記になじませるとともに、その意識化を図る。
b)単語の文字表記を注意深く評価し修正して書く体験。
c)読み取り。
5536(M 絵→ベン図→数式

〈動静混成の減算図題〉
a)変化-減少の引き算と類別の引き算の混成課題。
b)マル点表象のベン図から引き算の機序を追う。
c)まず全体集合を考える操作は難解で、多様な体験のネットワーックが必要。
5538(M(R どっちが多く囲んでる
〈部分と全体の把握〉
a)部分と全体(内包と外延)の関係を考える課題。
ピアジェらによれば、幼児は部分と全体を同時に提示されると、全体集合を部分集合の補集合としてしか比較しえないため「部分<全体」へのはめこみが困難だとされるが、これについて形を工夫した試みである。
5541(P 寄せ木小B,4,5,6
〈図形構成〉
a)寄せ木(小)による図形の構成課題。
5542(P 重なり星
〈ノイズからの線の選択〉
a)ノイズの中から必要な線を選択的に取り込む注意力。図と地の弁別。
5544(L 「にんぎょ」の符号は?
〈拗音・拗長音の音韻符号〉
a)拗音・拗長音とその表記の意識化。
b)拗音・拗長音を符号で表すことで成り立つ、コード転換の体験。現代社会でアタマの良し悪しとは記号処理能力の有る無しを多分に意味する。
5546(M ツートトを書いて足そう
〈五二進符号算;5+5群〉
a)ツートトの利便性は簡単にかける点にある。
b)繰り上がり素過程のうち、「5+5で10」と把握できるグループの計算を視覚的な符号を自分で書いて解決する。
c)繰り上がりの操作は一通りではない。子どもはその中のどれかを自身に定着させるが、そこへ至るひとつ。
5552(P だれが写した写真?
〈視角による立体の見え方〉
a)三次元空間上の視点(位置)と見え方の認知。
 (ただし、下の絵は投影図法によるもので、遠近図法の写真映像とは原理的に異なる。)
5554(L な行とナ行の配列クイズ
〈配列の推理と精査〉
a)推理と検証の二段構えの問題。ナ行の文字が読める場合と読めない場合では、課題の重さが異なるが、な行が読めれば類推は可能。
b)注意力・集中力を要し、じっくりと取り組まなくてはならない課題。
5556(M やり取りカードゲーム

5556付 プラマイカード(厚めの紙に表裏をプリントし裁断する。)

〈カードで遊ぶ加減算≧5〉
a)5までの足し算と引き算の素過程を使ったゲーム。
b)損得感情が動機づけとなり、計算が楽しさを感じるための手段・道具となる。
c)足し算と引き算のひとつのシチュエーションイメージ。多様なシチュエーションがやがてつながる。
5472(P 切って開いた形はどれ?
(改訂中)
〈対称空間の心的動態認知〉
5564(L 「カニはサルに…」


〈授与構文の助詞・文綴り〉
a)「~が~に~を~する」構文の意識化。同型構文の中でも授与構文は比較的明確で分かりやすい。
b)「は」と「が」の使い分けはきわめて複雑なので説明不要も、「は」は文脈上の初出、「が」は再出に使われる、あるいは「が」は主格を、「は」主題を示すなどとされる。
5566(M 電線カラスの算数
〈文と絵題のマッチング〉
a)文から数の機序を取り出し、相当する絵題を探す課題。文章題解決に必要な宣言的理解の準備となる。
b)引き算の、まず全体集合を考える操作は難解だが、繰り返しの体験によって理解が進む。
5568(R 仲間ちがいはどれ?
〈電器と家畜他のクラス化〉
a)上位概念の認識。類別(クラス化)。
b)それぞれ違うモノの間に共通点をみつけて仲間(上位概念)として認めるところに抽象的な思考や態度がある。「他のは全部…」の論法はそうした考えを醸成する。
5572(P 格子模様のピラミッド
〈図形の欠所補完〉
a)部分の位置関係の認知課題。
b)図形の欠所補修。視覚的な注意力と構成力。
5574(L 「サル・カニ」分け読み
〈授受構文の分析〉
a)授受構文の分析的読解。文の論理を左右する助詞を意識することで文の論理を把握する。
b)分け読み;読解力は個人差が大きいが、部分に分けて分析的に読むことで理解しやすくなる。
5576(M(R どっちが多く囲んでる?
〈部分と全体・クラス化〉
a)部分と全体の関係を考える。ピアジェらによれば、幼児は部分と全体を同時に考えることができないとされるが、ここではそれを視覚的なデバイスで可能にしようとしている。
b)部分と全体の認識は、数の操作、ことに引き算の理解の前提としてとして重要である。
5582(P 三角方眼の上に形を描こう
〈三角で構成の図形模写〉
a)三角方眼上に模写する形の構成課題。
5584(L ひらがなの書き方:ま行
〈筆順と字形〉
a)ひらがなの筆順の確認・矯正。
b)色替えの原則を当てはめて微細な作業を進める体験。
5592(P リングを引っぱると…
〈立体空間の心的動態認知〉
a)リングの絡みを根拠に、糸を引っ張ればどんな結果になるかを心のなかで想い描いて推測するクイズ。立体空間における動態認知。
5594(L ま行が中音のことば想起
〈ま行までの語の綴り〉
a)単語を思いつく作業と文字を連ねて単語を書き表す作業の複合課題。
b)ま行が中音になる条件設定は難度が高いので、適度にサポート。
c)ま行までの書き方の確かめ。
5596(M ツートトでマトリ算
〈符号での足し算素過程〉
a)ツートト符号を視覚的な手だてにして行う足し算素過程。「だんご(ピーズ)算」を発展継承したもの。
b)マトリクス形式になじむ。
5602(P(R 鏡に映る線を描こう
〈左右対称の推理と構成〉
a)シンメトリーの推論を含む視知覚的構成。
5604(L(R 数字を読もう
〈記号を音に転換解読〉
a)数字を音に転換するコーディング。
b)注意力・集中力。
5606(M 数の目盛を読もう
〈数直線五二進目盛り〉
a)五二進の省略目盛りになじむ。省略された目盛りを読む作業は十進法のイメージを構造的にする。
b)数直線は抽象的で慣れるまでは難解だが、数の表象としては合理的。
5612(P 開いた形はどれ?
〈立体空間の心的動態認知〉
a)折った紙を度開いたらどの形になるかを想い描いくクイズ。三次元空間から二次元空間への心的動態認知。
5614(L 正しく書いてあるのは?
〈拗音の表記;読み〉
a)ひらがなの拗音表記の吟味。
5616(M たまごはいくつ?〈2桁数のイメージ;63〉
a)2桁数の構造的イメージ。
b)「10が6つで60」には、いわば掛け算の概念としての難しさがあり、理解に個人差が大きい。適度な反復が必要。
c)計算の概念は、足し算→引き算→かけ算→わり算の順で段階的に難しくなる。
5618(R ランちゃんの左の手は?
〈左右の弁別-2 〉
a)左右の弁別の確認。No.4078と同一課題。本題では全問正解で○。
b)向かい合った相手(鏡像)に関し相手の立場に立った左右の認知。
5622(P キューブはいくつ要る?
〈3次元空間の認知〉
a)3次元の空間認知に基づく推論。
5624(L 循環しりとり作り
〈言葉の尾音と頭音の精査〉
a)言葉の尾音と頭音を精査して、循環するしり取りのシステムを構築する体験。
5626(M タイルから線分図へ
〈五二進目盛り上の足し算〉
a)タイルから線分図への転換。線分計算図の数直線は抽象性が高く合理的かつ簡便な数表象だが難解。半記号のタイルがもつ具象性を重ね合わすことで理解を促す。
v)五二進の省略目盛りになじむ。省略された目盛りを読む作業は十進法のイメージを構造的にする。
5632(P 補って円をつくる〈補形マッチング〉
a)円と見立てて欠けた形をイメージする、捕形マッチング。
5634(L 文字の並べ替えクイズ〈促音を含む乱字語構成〉
a)促音を含む無意味音列からのアナグラム風の遊び。
b)「がっこう」「はらっぱ」は具体的なイメージをもちやすいが、「にっぽん」「あてっこ」「てっぺん」は抽象的。
c)拾い読み(音声法)からまるごと読み(語形法)へ移行する先行体験ともなる。
5636(M 重ねても見える繰上がり〈視点を変えた計算〉
a)ツートトや五二進タイルとは違った視点から繰り上がりの計算を考える可視的な方法。ツートトや五二進をいったん解体することができる。
b)算数では、複数の視点で考えられることが常に大事である。
5642(P どう切ればいい〈形の分解〉
a)形の可逆構成(構成と分解の交互操作)。
b)①③は回転を含むところが難しい。
c)ヒントの線(白線)なしでは難度が高い課題である。
5644(L 「きってを…てがみに」〈付着構文の助詞入れ〉
a)「~が~に~を~する」構文の意識化。同型構文の中でも付着構文は授与構文より難しいとされる。
b)「は」と「が」の使い分けはきわめて複雑なので説明不要も、「は」は文脈上の初出、「が」は再出に使われる、あるいは「が」は主格を、「は」主題を示すなどとされる。
5646(M 五・十またぎ 文題数入れ〈タイル図と五二進目盛り〉
a)タイル図数直線の五二進目盛りを用いた五またぎ十またぎの足し算。
b)五二進目盛りになじむと十進数のイメージが構造的になる。
5648(R もっているりんごの数は?〈隠れた意味(含意)〉
a)ことばの表面に表れない(裏に隠れた)論理的な意味(含意)の読み取り。
5652(P 同じ犬の絵は?〈図形の心的回転〉
a)回転を心に思い描いて左右の弁別をする課題。二次元の回転認知。
5654(L ハ行の字さがし〈片仮名の字形と表音〉
a)字形の同定・弁別をして、ハ行のカタカナの読み方に慣れる。字形と読み方の連合が進むと、文字は表音表象として機能するようになる。
b)注意力・集中力、達成動機を高め、勉学力を養う。
5656(M ツートトマトリで文題〈計算の早見表体験〉
a)ツートトマトリ(=ツートト符号のついたマトリクス算表)を計算の早見表として使う体験。順列×順列どうしで構成されたマトリクスは比較的分かり易い。
b)マトリ算と文章題のリンクを通した知識のネットワーク化。
5662(P 車窓の奇観〈拡散思考・創造性〉
a)思いつく能力...頭の柔らかさ。 拡散思考. 想像力、創造性。
b)着想の面白さ、作業の流暢さ、描き込みの密度などを見る。
c)一般的に苦手な子が多い。
5664(L ひらがなの書き方;や行〈字画と筆順〉
a)ひらがなの字形と筆順の確認・矯正。
b)色替えの原則を当てはめて微細な作業を進める体験。
5666(M トトの五くくり〈五またぎツートト算〉
a)足し算素過程のうち五またぎの計算。ツートト符号を5に括ることでひとつの解法を体験する。
b)計算の操作は一通りではない。子どもはその中のどれかを自身に定着させるが、そのためのひとつのイメージないし方途。
5671(P 記憶ビーズ通し〈配列パターンの短期記憶〉
a)色の配列の短期記憶。6桁だが3+3の構造を体制化すれば記憶の方策が生まれる。
b)直観像的な能力を期待するのではなく、集中する楽しさを体験させることに主眼を置く。
c)子どもは次第に覚え方を発見し般化させる。
5672(P 線の模写;20点間〈平面空間の位置〉
a)線の模写=平面空間における位置関係の知覚。
b)複雑な線分構成の模写。先行課題の20点間②より大幅に高難度。
5674(L 文綴り「ゆきがふった」〈書き言葉の世界へ〉
a)文の情景を読み取る読解力。
b)文を書き記すことが書き言葉の世界を準備する。
5676(M 百方眼上の五二進タイル〈ニ桁数の構造的イメージ〉
a)2桁数の構造的イメージの構築。
b)タイルの視覚的な量感を抽象化して、記号表現である数字につなぐ一過程。
5682(P マトリックスクイズ〈具象的絵柄の配置〉
a)柄と形の二要素を統合して図形を2次元分類するマトリクス体験。
b)配列原則の推論。
5684(L ねじれ音のマッチング〈や行拗音・幼長音の表記〉
a)拗音・幼長音の表記になじむ。
5686(M どっちが多い;30まで〈数字での二桁数の多少〉
a)2桁数の数字レベルでの多少判断。
 数唱をもとにした順序数感覚と、タイルでの構造的量感と、十進法の位取りによる判断の統合。
b)数字を見ただけでそれらを想起できる流暢さが課題。
5691(P コースのモザイク〈対角線パターンの構成〉
a)対角線で塗り分けられた正方形ユニットを3×3に組み合わせて、図版のモザイク模様を再現する。
b)図版には正方形ユニットを明示する線は省かれている。
c)斜めの線を四角形内部の対角線として認知し、四角形を斜に置かないで解決する課題。
5692(P ほどけるひもはどっち?〈立体空間の動態認知〉
a)ひもの動態をステップを追って選択していく、噛み下し課題。立体空間の動態認知。
5694(L 絵のことばを探す〈や行拗音の判読〉
a)拗音の判読。
b)文字の地(ground)からユニットとしての言葉の図(figure)を見分けて取り出す作業。
5696(M ツートトマトリ算〈符号による足し算素過程〉
a)足し算素過程の半記号による計算。五またぎと五二進の混合。
b)マトリクスを用いた論理・表現形式になじむ。
5698(L ゆき→ ? →さとう〈連想・直喩〉
a)連想。
b)ひいては比喩表現の世界につながる。
 幼児の比喩は、具象的で、さらに嬉しい・悲しいなどの感情的側面をもち、個人的なイメージに即して成立する。
5702(P 図の順次再現〈手順の短期記憶〉
a)非具象線分図形の視知覚的短期記憶。とくに加筆の流れを手順としてとらえ再現する体験(SeeingTrend)。
b)一度で成功しなくてもよい。失敗して繰り返すうちに手順を発見する、あるいはその方途を学習する。
5704(L 「ハハハ・ヒヒヒ」〈五十音五段;笑いの分別〉
a)笑い声は擬声語・擬態語で、通念となる以前に感情や状況描写の象徴性をもっている。
b)ハ行の笑い声は、五段の音の使い分けで笑いの質を表現している。その象徴性を汲み取りながら、五段の使い分けと分別を体験する。
5706(M 図に合わせて文へ数入れ
〈タイル加減図と平叙文〉
a)足し算と引き算の文章題の文脈を、疑問文でなく平叙分の形で把握する。
b)タイル図に付けたメモを手がかりに文章題の構造を考える。
5712(P 3こを合わせて形を作る〈図形の合成〉
a)図形の合成。
b)いずれも回転の必要はない。
c)未経験な場合は難しい課題である。試行錯誤の過程に発見がある。
5714(L ハイウェイ文字〈「む」「ゆ」「や」の筆順〉
a)「む」「ゆ」「や」の筆順。比較的難しい字。
5716(M(R どっちが多い?〈計数を離れた部分と全体〉
a)部分と全体の関係を考える課題。
 幼児は部分と全体を同時に考えることが困難とされるが、過程を工夫して試行する課題。
b)部分と全体の認識は、数の操作、ことに引き算の理解の前提としてとして重要である。
5718(R りんごは残っているか?〈論理操作;クラス化の推論〉
a)三段論法の論理操作。賛否のあるピアジェの実験「都市Nの住民のいくらかはブルターニュ人である」「都市Nのブルターニュ人はすべて戦争で死んだ」「都市Nの住民は、まだ生き残っていたか」の課題を構成はそのままにより子どもに妥当な内容へアレンジしたもの。
5722(P(R 一筆書きのスタート点は?〈一筆書きの成否体験〉
a)線分構成の描線過程を通した動的な見通し。
b)一筆書きの成否は、集まる線の数が偶数の点(偶点)と奇数の点(奇点)に分け、偶点ばかりなら可、奇点が2個であとの全てが偶点なら可など、トポリジカルな数学的テーマである。「ケーヒスベルクの7つの橋」などは有名。
5724(L かよちゃんのピアノは?
〈文の読み取りと判断〉
5724a)文の読み取りと、文意に応じた判断。多少の言い換えを含め、文中に書いてあったかどうかが問われている。
b)判断の結果を○か×で表現する一般的な設問形式になじむ。
5726(M 文章題とタイル図の照合〈足し算と引き算〉
a)足し算と引き算の文章題の文脈を、タイル図に置き換える操作。
b)こうした課題を、行きつ戻りつ、形を少しずつ変えて繰り返すことで、理解と知識のネットワークができる。息の長い見守りが必要。
5728(R けものと家具の類別〈クラス化のアナロジー〉
a)課題の発見。
b)分類のアナロジー。
5732(P 方眼模写;バラ〈位置関係の視知覚〉
a)線の模写=平面空間における位置関係の知覚。
b)斜めの知覚。方眼上に1:1と1:2が混成している。
5734(L 「かぶ□たね□…」〈付与構文の助詞入れ綴り〉
a)「~が(は)~に~を~する」構文の意識化。同型構文の中でも付与構文は比較的難しく、「はたけに」の持助詞「に」でつまずくことが多い。
5736(M(R 標識板の距離〈対方向の矢印表示〉
a)対方向の矢印によって図示された状況の把握。対方向のベクトル的な表現は子どもの思考に混乱を来たしやすい。
b)ことに③④は難問である。
c)2桁に繰り上がる加算の扱い。
5742(P 無くなったピース;人形〈作業手順の発見〉
a)作業手順の発見。課題は平明だが、なくなったピースがどれかを吟味する作業には問題解決のプランが必要。
b)熟慮性。丹念に注意深く作業を遂行する体験。
5744(L ひらがなの書き方:ら行〈平仮名の筆順と字形〉
a)ひらがなの筆順の確認・矯正。
b)書くときの字形は筆順を伴って覚えるとよい。
c)色替えの原則を当てはめて微細な作業を進める体験。
5746(M 答が4になる足し算〈数式づくり〉
a)答が4と決まっている(整数の)足し算を全て探索することで、算法(アルゴリズム)の視点を広げる。
b)算法に「0」用いる体験。
5752(P たなばた飾りの網づくり〈図解による紙細工〉
a)説明の図と文を読んで紙工作をする体験。
b)必要に応じて指導者との共同作業となってよいが、その子の性格考慮し、達成感を大切に。
5754(L 「らんらんらん」〈無意味な語音の語感〉
a)「らんらんらん」などの無意味な音の語感を味わう。
 誰→人、何→物の理解と想像。
b)ら行と「ん」のひらがなの書き方。
5756(M 隠したのはいくつ?〈絵題から作式〉
a)A+B=Cの叙述ではなく A=B+Cの叙述。「5に対する1の補数は4」の補数関係を足し算に作式。
b)数式の構文展開。
5761(P パターンパズル〈3×3片 チェック〉
a)パターンの連続を推理して構成する問題は定番だが、これはその方形パズル版。縦横があるので難しい。
b)絵柄が手掛かりとなり、試行錯誤で完成できる。再度の試行で論理的な方略が生まれる。
5762(P 通り抜け迷路〈空間の見通しと迂回〉
a)空間関係の認知。見通しのスキル。
b)迷路は多く取り組みがeasyな課題。
5764(L 暗号表をつかう〈行をグループに数字転換〉
a)文字を数字に転換して問題解決する記号体験。
b)五十音マトリクスを行単位で1次元分類して、数字を分類範囲のインデックスに用いる手続きの課題である。
 2次元分類への先行体験となる。
c)五十音の行意識の強化。
5766(M 2桁数の構造イメージ;63〈10の束の概念〉
a)二桁数を数唱からタイルへ転換させ構造的なイメージを作る。具体物→半記号→記号(数字)
b)「10の束が6つで60」の概念操作にはかけ算の要素が入るので抽象性が高く、同じ二桁数でも40,50以上の数になるとイメージが持ちにくくなる。
5771(P 寄せ木小B③,7,8,9
〈図形構成〉
a)寄せ木(小)による図形の構成課題。
5772(P(R ヘリから降りる順序〈絵画配列〉
a)絵から読み取る事態の推移の時間的配列。いわゆる絵画配列問題で、視知覚的な判断に加え推論の要素が大きい。
5774(L 表記のまま読み〈拗長音と促音〉
a)「ちうりっぷ」も「ちゅりぷ」もそのまま音声に出して伝わらないことはない。ソシュールに倣えばパロールにあたるが、表記を通してラングにあたる「ちゅうりっぷ」を獲得することが必要。拗音表記の難しさもそこにある。
b)単語は表記を通して社会化する。
5776(M りんごの絵題〈作式の3様態〉
a)絵から数的な要素を取り出し、足し算と引き算を抽出する操作。
b)式の中における「?」の機能的な意味合いになじむ。
5782(P 開いた形は?〈立体空間の認知〉
a)折り紙を2回折り重ねてパンチで穴を開け、もとに開いた状態を思い描く課題だが、これは難題。
b)実際にやってみて立体空間の変容過程と結果を体験すればよい。
c)三次元空間から二次元空間への変換操作。
5784(L 分け読み「かぶのたねを」〈~を~に構文〉
a)付着構文の分析的読解。文の論理を左右する助詞を意識することで文の論理を把握する。
b)分け読み;読解力は個人差が大きいが、部分に分けて分析的に読むことで理解しやすくなる。
5786(M だんごビーズ図から作式〈加減図の三含意〉
a)だんごビーズ図から数的な要素を読み取り、足し算と引き算とを抽出する操作。
b)事象または物語りを数の要素でとらえ、半記号と記号の形式(数式)で説明、記述することが文章題解決の基盤となる。
5792(P 正方形はいくつある?〈図と地・相似図形の探索〉
a)図と地の弁別と相似図形の探索とを併せたクイズ。
b)相似(形は同じだが大きさ違う)の認知が一次的なハードルとなる。
c)回転した相似図形の発見が二次的なハードルとなる。
5794(vL 「アイスはだめよ」〈会話文の読解〉
a)会話による文章の読解。
b)言葉で直接示されていない事象(結末)の理解。
c)他人事であるお話と自分の生活体験との共感的リンケージ。
5796(M 秤がつりあうように〈等化操作と作式〉
a)天秤の提示機能を用いた等化操作の作式。
b)天秤の論理のレビュー。
5802(P ロボット階段 復路〈図と地の弁別〉
a)→1↓1の連続性は数学的秩序の感覚でもある。こうした原則を発見し維持する作業は知的な注意力を鍛える。
b)図と地の弁別。
5804(L 笑いの擬声語〈知覚の社会的記号化〉
a)笑い声は擬声語のひとつで、ハ行の五段の音の使い分けで笑いの質を表現し、記号化されている。
b)絵の表情の象徴性も社会的な知覚である。
b)いずれも社会的知能として言語能力を支える。
c)オノマトペの表記としてのカタカナの読み。
5806(M ツートトマトリ算〈符号による足し算素過程〉
a)足し算素過程の半記号による計算。五またぎと五二進の混成。
b)マトリクスを用いた論理・表現形式になじむ。
5812(P 鏡像構成;○点の位置〈左右対称の割り出し〉
a)左右対称の推理。
5816(M(R 全体集合と部分集合〈はめこみA⊂B〉
a)部分と全体(内包と外延)の関係を考える課題。
 幼児は部分と全体を同時に提示されると、全体集合を部分集合の補集合としてしか比較しえないため「部分<全体」へのはめこみが困難だとされるが、これをプリミティブな形で試行しているクイズである。
5818(L(R ぜんぶで魚は何びき?〈含意を汲む読み取り〉
a)言葉の表面に表現されていない事柄の読み取り(含意・Impliation)。
b)いわゆる「行間を読む」には、心情的な含意と論理的な含意とがあるが、この場合は後者。
5821(P 同じ絵はどれ?〈MatchingFamiliarFigures〉
a)形の弁別。吟味、評価能力。
b)熟慮性-衝動性。MFFは認知スタイルのテストとして使われる課題。認知の熟慮性が測られるとする。幼児期の辛抱強く注意を働かせる認知スタイルが、後の学力に相関するのが日本的な傾向。
5824(L 平仮名の書き;わ行と「ん」
〈字画・字形と筆順〉
a)ひらがなの筆順の確認・矯正。
b)色替えの原則を当てはめて微細な作業を進める体験。
5826(L 答が5になる足し算〈数式の探索〉
a)答が5になる(整数の)足し算を全て探索することで、算法(アルゴリズム)の視点を広げる。
b)算法に「0」用いる体験。
5832(P 線分図形のマトリクイズ〈マトリクスの構成〉
a)マトリクスの構成。重複した線分図形を分析し,マトリックスで統合する2次元分類。
 マトリックスの表現形式による配配置・列原の則は幼児の周辺でも多用されている。
b)複合した線分図形の図と地の弁別。
5834(L 「お父さんが切手を」〈付着構文と比喩表現〉
a)付着構文の読解。文の論理を左右する助詞を意識することで文の論理を把握する。
b)読解は、叙述内容を文言に依って理解することと、文言を越えて比喩的に理解することの両面が求められる。「みたい」は両者にまたがる表現。
5836(M ツートトと数字の確認〈符号での素過程準備〉
a)ツートト符号の整理と練習。いずれ反復練習に入る先行課題。
5838(R お相撲の勝負〈情景の時系列〉
a)絵から読み取る事態の推移の時間的配列。いわゆる絵画配列問題で、視知覚的な判断に加え推論の要素が大。
b)大相撲について漠然とは知っているものの仕組みは知らない場合は、「土がつく」「土俵の外に出る」など負けのルールや「懸賞金」などを教えるとよい。
5842(P コンパスで○を描く



〈用器画〉
a)コンパスの描く軌跡が円であることへの感覚的体験.
5844(L 「あかさたな」を覚える〈五十音の段意識〉
a)段の認識と暗唱。
b)五十音の行と段のマトリクスはよい教材となるだけでなく、五十音順など有用な約束事の前提となっている。
5846(M ?が答になる式をつくる〈棒タイル加減図から作式〉
a)棒タイル加減図からの作式。
b)計算力だけでなく、論理的な数操作の理解を準備する。
c)棒タイルは数を示す線が隠れているため、演算能力によって難度の差が広がる。
5852(P 図形の重なりつなぎ〈複合図形の階層的構成〉
a)複合図形を視覚的情報によって階層的にとらえるクイズ。
b)文字などの視覚的記号は多く複合図形である。複雑な構成も階層的に重なったつながりとしてとらえることでクロースになる。
5854(L 音韻符号とのマッチング〈促音・長音・拗音・拗長音〉
a)長音・促音・拗音・拗長音とその表記の意識化。
b)拗音・拗長音を符号で表すことで成り立つ、コード転換の記号体験。パターン検出による抽象化体験。
c)あるものを別のもので表し一般化、簡便化、包括化、抽象化等を図る記号操作のプリミティブな体験。
5856(M(R 上位集合と下位集合〈計数を離れた把握〉
a)部分と全体の関係を考える課題のレビュー。
 幼児は部分と全体を同時に考えることができないとされるが、プロセスを追えば不可能ではない。
b)部分と全体の認識は、数の操作、ことに引き算の理解の前提として重要である。
5862(P
○●ビーズがおかしい!
〈連続パターンの探索〉
a)視知覚と聴知覚を総動員して連続のパターンを発見するクイズ。 Seeing Trend.
5864(L 飾り棚のどこへ置く?〈説明文の読み取り〉
a)説明文の読み取り。
b)外界を掴む枠組みとしての上・中・下と左・中・右の概念とその組み合わせ。
5866(M チョコ;10粒と5粒の包み〈二桁数の構造的イメージ〉
a)二桁数をチョコタイルへ転換させ、構造的なイメージを作る。具体物→半記号→記号(数字)。
b)「10のかたまりが7つで70」の概念操作にはかけ算の要素が入るので抽象性が高い。同じ二桁数でも十桁の数が大きくなるほどイメージが持ちにくくなる。
5868(R 父と子つなぎ〈家族の関係図〉
a)家族の関係を図に当てはめて整理する作業。関係の図式化。
b)部分の関係をより大きな関係の中に組み込んで全体像をつくる作業。
5871(M ダミー時計で針操作〈時計の導入〉
a)時計の仕組みに触れさせる。長針と短針の動き方は、興味は引くが理解は難しいことが多い。
b)時間の理解はさらに難しい。
5872(P 描き足して絵をつくる〈発想の柔軟性・創造性〉
a)「ある条件が与えられてあとは自由に」という課題状況は一般的、普遍的であるが、苦手とすることが多い。
b)思いつく能力、拡散思考、想像力と創造性。
5874(L 注射の順番〈五十音順の導入〉
a)五十音順の準備。あ段のみでの順番探索。五十音順(アイウエオ順)は、配列の道具として多用される。
5876(M 答が6になる足し算〈数式の探索による素過程〉
a)答が6になる(整数の)足し算を全て探索することで、算法(アルゴリズム)の視点を広げる。
b)算法に「0」用いる体験。
c)既に用いた数を消していくなどの手順を見つけ出すこともある。あえて教えない。
5878(R コウモリはどこへ入れる〈ベン図遊び〉
a)「空を飛び」かつ「けもので」あるものをベン図上に発見することは、幼児にも不可能ではない。ベン図は幼児に思考の枠組みを与える。
b)難しくて追い込まれた末に解決が閃く経緯を体験しやすい課題なので、過剰なヒントを与えないこと。
5881(P "puzlasco2"のパズル

〈パターンキューブ構成〉
a)模様構成のために六面体の各面から必要な模様を選び出して配置するパスル。この種のパズルは定番だが市販品も多彩である。"puzlasco 2"は秀逸。
5882(P 三画取りゲーム〈ゲームの駆け引き〉
a)三角形の概念。空間関係の認知。
b)比較的に単純な手順の駆け引き。この種のスキルは個人差が大きく、大人顔負けのこともある。
5884(L 詩「こま」〈文章についての対話展開〉
a)文の集りである文章の読み取りになじむ。
b)時間を追った物事の推移を文から汲み取る論理的な読解力と文章に感情移入をして共感的な読解力の二面があり、両者は相補的である。
5886(M 引き算の作式
〈10に対する補数〉
a)10という数のかたまりの視覚的なイメージ。
b)補数を、引き算の式に表す。
5891(P ペグC(小)10×10
〈位置関係の視知覚〉
a)位置関係の視知覚。さまざまな認知活動を支える基礎的なスキル。
b)斜の知覚は、タテ・ヨコの位置関係の知覚の延長上にはなく、別次元の難しさがある。
5892(P 斜め格子のツリー〈欠けた線の補完〉
a)欠けた線の位置関係の認知課題.
b)視知覚的構成(ビジュアルオーガニゼーション)の能力。
c)漢字などをはじめ複雑な線分図形習得の先行体験。
5894(L 行の音配列と照合する
(改訂中)

〈ヤ行の読みクイズ〉
5896(m\M どっちが多いチョコタイル〈半分と半分で1個の発見〉
a)「半分と半分で1個」の発見。大きさが半分でも1個と数えて済ます認知レベルを超えた、量と数の新しく精緻な世界である。
5902(P 正方形へのはめ込み〈視覚的体制化〉
a)はめ込んで正方形にまとめ上げられる形を見つけ出す、視覚的体制化の課題。
5904(v\L ハイウェイ文字〈「を」他の字画と筆順〉
a)一般的に子どもが書き順を誤ることの多い字の筆順の矯正。
b)意識すれば誤ることはないのに日常ではクセとなっていてるケースが多い。拡大した道路文字を指でなぞる反復練習が効果的なことも少なくない。
5909(M ズボンとボール〈補数から引き算へ〉
a)補数を、引き算の式に表す。
b)補数はいわば加算操作による引き算で、ヨーロッパの店員が釣銭を等価交換の感覚で商品価格に積み上げていくのと似ている。部分集合を考えるとき全体集合を保存する難しさが軽減する。
5912(P どう切ればいい〈ガイド線がある分解〉
a)ガイド線を試行の手がかりにした方策の発見。
b)課題は、形の構成と分解の交互操作で、視覚的体制化のスキルが動員される。ガイド線なしでは難題である。
c)同じモチーフは、手で試行錯誤ができるモザイクパズルでは一般的。
5914(L 浦島太郎の物語〈聴解と応答説明〉
a)よく知られた昔話の、説明的要件についての読解と、問われたことに応答する説明。
b)読解力には、説明的・論理的な要件と共感的・比喩的な要件がある。前者は明示的で後者は暗示的。両者は相補的だが前者が先決の課題。
5916(M 秤の絵題から式をつくる〈等化操作の作式〉
a)天秤の提示機能を用いたイコライゼーション(等価化操作)の作式。
b)五二進法でカギとなる数「5」のイメージ掘り下げ。
5918(R 仲間はずれは?〈動物・植物・生物・無生物〉
a)上位概念の認識。
b)それぞれ違う物の間に共通点をみつけて仲間(上位概念)として認めるところに抽象的な思考や態度がある。
5922(P 道路地図のはめこみ〈視覚的連続性の認知〉
a)パターンによる図の連続性の認知。
b)図と地の弁別。
5924(L しりとり迷路〈平仮名と片仮名の読み〉
a)しりとりのルールで進む迷路。単語の音を注意深く吟味し、見通しを立てる迷路仕立てのことば遊びである。
5926(M 答が7になる足し算〈数式づくりの探索〉
a)答が7とになる(整数の)足し算を全て探索することで、算法(アルゴリズム)の視点を広げる。
5932(P ありえない絵はどっち?〈描画の矛盾の評価〉
a)直線で描かれた立体の実際に在るはずの形を想起し、描線の矛盾を発見する視知覚的評価。
2)明らかにあり得ない描画なので分かり易いが、矛盾を発見する体験そのものが貴重である。
5934(L 「こま」の文配置〈文脈クイズ〉
a)文意・文脈を考えて、達意の文章を構成する体験。
5936(M(R 全体集合と部分集合〈はめこみA⊂B〉
a)部分と全体(内包と外延)の関係を考える課題。
 幼児は部分と全体を同時に提示されると、全体集合を部分集合の補集合としてしか比較しえないため「部分<全体」へのはめこみが困難だとされるが、これをプリミティブな形で試行しているクイズである。
5942(P パースで展開を考える〈正六面体の展開図〉
a)正立方体の展開をパースペクティブな絵図で考える。平面図法による展開図を理解ずるための中間的課題である。
5944(L 「にょろにょろ」はなんだ〈語彙・語感と拗音表記」
a)オノマトペは擬態形容が記号として定着したもので、親しみやすく、重要な語彙である。
b)拗音・拗長音の表記。
5946(M 数列の2とび3とびクイズ


〈数直線上の+2,+3〉
a)数の2とび3とびは数列のイメージに奥行きを与える、
b)数直線の上で行う数列クイズ。3とびとなると難かしさが増す。
5951(P コースのモザイク
(改訂中)
5952(P 星座探し〈パターンの探索・同定〉
a)パターン認識のパスルである。人々が星座を意識した過程をたどるような作業かもしれない。
b)特定の星座としてひとつの位置関係を認識し、それを図として複雑な地の中から同定・弁別する課題。
5954(L 「メロンはりんごより...〈より構文・カタカナの書き〉
a)「より構文」は、一般に大人が考えるより難しい。
 推移律を始め、論理的な思考と表現に必須の構文である。
b)カタカナの書きになじむ。
5956(M コイン;1円,5円,10円〈2桁数の構造イメージ;78〉
a)お金の持つ数的な意味の抽象性の高さを、これまでのタイル転換操作にあてはめて把握する課題。
b)お金には数量を象徴する視覚的手がかり(類似性)がない。また、2個の一円玉より1個の5円玉の方が数値が大きいなど表層に現れない意味を汲み取る必要がある。
5962(P キューブの数〈立体空間の認知〉
a)3次元の空間認識に基づく推論。
b)問題解決のための方策の発見と手続きの獲得体験。
5964(L さんぽの道順〈説明文の読み取り〉
a)道順の説明の読み取り。
b)自分の右左と他者にとっての右左の判断。
5966(M 同じ分量のチョコは?〈方眼上の等積変形〉
a)チョコの分量に擬した方眼上のシンプルな等積変形。方眼や座標は子どもにも一定の理解が可能な数学的平面である。
b)「半分と半分で1個」の発見・了解。
5972(P 重なり歯車〈図と地の弁別〉
a)図と地の弁別。
5974(L 表記の訂正〈格助詞と促音・拗音の表記〉
a)格助詞「は・を・へ」と、促音・拗音の訂正作業を通して表記になじませるとともに、その意識化を図る。
b)単語の文字表記を注意深く評価し修正して書く体験。
5976(M どっちが多い〈数表象としてのコイン〉
a)問題Aでは各コインの違いを価値感として捉える。
b)問題Bでは各種のコインとその組み合わせの価値に十進法の仕組みを当てはめて捉える。
c)コインの数的な意味は抽象的で難しい。
5982(P □から描く絵〈拡散思考〉
a)思いつく能力,拡散思考.頭のやわらかさ。
b)□の適用が妥当かどうか(客観性)、流暢さ(速やかさ)・独自性(非凡さ・おもしろさ)・内容の密度(ていねいさ・正確さ)はどうかなどにに留意。
5984(L 文章「いきもの」を読む〈日常を広げた文の読解〉
a)日常から少し離れた文章の読み取りになじむ。
b)物事の分類と対応関係を文から汲み取る体験。
 「みんな」は上位概念に相当する。
c)形は詩のようだが実質は論理構成をもつ散文。「みんないきている」をどう感じるかは問うてみるとよい。
5986(M コインとタイルの照合〈コインの数表象になじむ〉
a)コインの数表象としての抽象性を、これまでなじんだタイルとの照合で理解する。数のイメージのネットワーク。
b)一円玉,五円玉,十円玉の構成は五二進法に整合する。
5991(P neafの動物パズル;さる
〈キューブの面パズル〉
a)キューブの面構成パズル。
b)このパズルはディテールへの注意が求められる。
5992(P 四つ目の対称線構成〈左右と上下の対称を推理〉
a)左右と上下対称を推理する線構成課題。単に〉視知覚的な操作だけでなく〉、推理推論を要する。
b)ふつう、上下の対称は鏡像もしくはシンメトリーとは言わない(鏡に映っても上下は逆さまになっていない)。課題としても微妙にハードルが高まる。
5994(L ア行の書き方〈ア行の字画と筆順〉
a)カタカナの筆順の確認・矯正。
b)色替えの原則を当てはめて微細な作業を進める体験。
c)一説にカタカナはひらがなより直線的で単純だから幼児には習得しやすいともされるが、実際には平仮名より習得のペースはぐんと落ちるのが一般的。
5996(M 答が8になる足し算〈数式の探索〉
a)答が8とになる(整数の)足し算を全て探索することで、算法(アルゴリズム)の視点を広げる。
b)これまでの課題体験でえた方略を想起し適用する。

▼教材はグレード6へ継続しています。
5歳児向け教材(このページの先頭へ戻ります。)
▼以下へはクリックしてください
2歳児向け教材 3歳児向け教材  4歳児向け教材  6歳児向け教材