4歳児向け教材としてありますが、標準化されたものではありません。
子どもの得手不得手に応じてお試しください。
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・かたち(知覚・認知系):P
・ことば(読み書き言語系):L
・さんすう(数的論理系):M
・ちえ(推論・社会性系):R
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No.系 表題 内容課題意図
4000(p ブレイニ−ブロック#1 〈図形構成〉
a)世界各国で長く使われているイスラエル生まれのパズル。類似のパズルの中で傑出している。一部に多少アレンジを加え課題化
b)図形構成の基本的な構造を持つ課題。
c)問題解決のための試行錯誤の体験。
4002(pr どの列に入れようか?
〈マトリクス構成〉
a)図形の模様に焦点をおいた1次元分類。先行した、図形の輪郭の形に焦点をおいた課題とタイアップするが、この方がやや難しい。 両要素が組みわさってマトリクスの2次元分類となる。
b)マトリックス形式の論理表現になじむ。
4004(l タ行の発音チェック 〈構音チェックと語彙〉
a)タ行の構音チェックとタ行の音列習得を意図した課題。
b)五十音の行を覚えることは、多様な課題の準備となる。
c)語彙。
d)解説の図に「口形文字」とあるのは、構音の構造を簡略な図に表した記号。
4006(m 手の指の数はいくつ? 〈手指の数の認識〉
a)認知発達の指標としての指の数の認識。
b)手指の数の認識は数体験の重要な契機となり、道具ともなる。
4012(p 方眼上の線の模写 〈平面空間の位置関係〉
a)線の模写=平面空間における位置関係の視知覚。
b)斜めの知覚。
c)方眼という秩序の場になじむと、課題の世界が広がる。
4014(l
た行で始まる言葉さがし
〈言葉を思いつく遊び〉
a)思いつく能力(拡散的思考)。ギルフォード風に言えば、言葉という記号または概念のユニットを、拡散的に生産する課題。
頭の柔らかさを養い、創造性につながる。
4016(m 数字の書き方練習
〈道路文字1〜5〉
a)数字の書き方の練習。
b)数字は表意文字で、表音文字表記の複雑さはない。「1」は、表音表記では「イチ」であり、英語なら「one」であるのに比べ表記構造は単純で、子どもにとって取り込みやすい文字である。
4018(r コップの水
〈絵の時系配列〉
a)事態の推移の時間的配列。三者間の順序を考える作業。手順、時間の推移(時系列の観念)など系列化の能力。
b)時間の概念が関わる問題は基本的に幼児には困難だが、現象の性質によっては糸口となる。個人差は大。
c)順序数の使用。
4022(p 鶏をひよこのところへ
〈螺旋状の描線〉
a)目と手の協応。 円形の線。
4024(l 「あいうえお」だった
〈あ行音列の音探知〉
a)「あいうえお」は子どもにとってまだ無意味な音列である。
b)「あいうえお」とユニット化するまでの過程では、位置と音とを合わせて保持・記憶する必要があり、高度に知的な集中作業が進行する。
4028(r 箱の中に何があると
〈「心の理論」一次課題〉
a)バーナー「スマ−ティーの問題」のアレンジ。
b)他者の心を理解する能力を調べる「心の理論」一次のクイズ。
c)定型児(健常児)の場合は結果を深刻に扱わないこと。
4032(p 同じように線を書こう
〈斜めを含む線模写〉
a)線の模写=平面空間における位置関係の知覚.
b)斜めの視知覚
4034(l た行の字さがし
〈字形と表音〉
a)字形の同定・弁別作業を通して、た行の文字の字形と読み方の連合を促す。
b)五十音タ行を手がかりに文字の表音を探る体験。
c)様々なひらがなの中から特定の文字を選びだす作業を通して、ひらがなの字形になじむ。
4036(m ゴルフクラブの背比べ
〈順序尺度の序数〉
a)比例関係のある量的な実態を離れ、順序のみを表すスケール(順序尺度)としての数を意識する。
b)大きい順や長い順は子どもには受け入れられやすいが、ここでは数が増えていくに従って短くなる(量的な減少がある)ことになり、二重の概念調節が必要。
4038(r 花か果物か野菜か
〈上位概念による分類〉
a)花・果物・野菜の概念的な分類。
b)上位概念と下位概念の意識。
4042(p 円の大中小の塗り分け 〈大きさの恒常性〉
a)大きさの恒常性の知覚。
b)目と手の協応。
c)言葉で指示された色の短期記憶。
4044(l 循環しりとりの穴埋め
〈音節あそび〉
a)しりとりの音節クイズ。
b)「きつね」にトリックの「ねずみ」を続けたときの修正(思い直し)は難度が高い。
4048(r シーソーの犬とうさぎぎ
〈絵解き推移律〉
a)絵解きによる推移律の導入。推移律は重要な課題なので、長期的に繰り返し出題される。その導入課題。ここでは推移律の論理操作にこだわらなくてもよい。
b)「重い-軽い」より「下がる-下がらない(上がる)」の方が可視的で分かりやすい。
4052(p 実物はどっちが大きい
〈心像による大きさの比較〉
4052a)二次元の具象画から三次元の実物を想起(=心像)し,その大きさを判断する課題。大きさの恒常性の視知覚。
b) 絵から情報を引き出す能力。
4054(l 言葉さがし
〈文字列から言葉の摘出〉
a)文字の地(グランド)から言葉の図(フィギュア)を見分ける課題。地のエリアはまだ1行に限定されている。
b)仮名の無意味な表音機能が組み合わさって有意味な言葉の表記となることへなじませる。文字の読みから言葉の読みへの中途課題である。
4056(m 10この雪だるまとバケツ
〈玉の仲立ちによる計数〉
a)玉が計数の仲立ちをする。すなわち推移律〈A=B=CならA=C〉の「B」の働きを玉が果たす。
b)数の理解の基本的な原理である推移律と1対1対応とをプリミティブな形で体験する。
4061(p ビーズ通し
(改訂中)
4062(p 凧形の線欠所補完
〈線分図形の構成〉
a)部分の位置の視知覚.
b)線分図形の欠所完成.視覚的図形構成の能力。
c)最下段の、斜めの線を補完する問題は難度が高く、縦・横に引きずられて膨らむなどしたら、正解の線を書き示してなぞらせるとよい。
4064(l 欠字単語の完成 〈頭音選び-た行〉
a)欠字単語の完成は記号的な認知能力を高める。
b)五十音に様々な角度と頻度でなじませる。五十音は有用で重要な教材である。
4072(p 重ね絵 手袋・長靴他 〈図と地の弁別〉
a)図と地の弁別。地(グランド)のノイズの中から図(フィギュアー)を見つけだす視知覚。複数の刺激から特定の刺激を選択的に注意する能力(選択的注意)。
4074(l 聴解-口頭試問
〈大きなカブの一節〉
a)聴解の課題。
文から情景を思い浮かべ、命題として取り出す体験。
b)㈬の問題文は受動態なので、課題文を構成し直して答える必要があり、難度が高い。
c)読解に先行する課題体験。
4076(mr おとな・こども・人 〈集合のクラス(=階層)〉
a)情景を集合のベン図として把握する。部分と全体の関係になじむ。
b)「子ども」と「おとな」をくくる上位概念として「ひと」があることへの理解を集合の表現を通して準備する。
c)有用なツールであるベン図の表現形式になじむ。
4078(r 左右の了解 〈自分の左右・相手の左右〉
a)左右の弁別の確認。
b)向かい合った相手に関し相手の立場に立った左右(双対左右)の認知。
4084(l 色名の了解13色 〈中間色を含む13色〉
a)成人と同等の色名の了解。
b)色名の多くは外来語が日本語として定着しているが、「ウレ(赤)」「パプ(紫)」「エロ(黄)」などは英語学習が日本語の語彙を浸食しているケース。
4086(mr 部分と全体のベン図題 〈部分と全体の三点数え〉
a)部分と全体の計数。幼児には部分と全体を同時に考えることが難しいとされるが、プロセスをたどれば可能となる。ベン図の象形性が一助となる。
b)部分集合と全体集合の認識は、計算や応用問題など数の操作の要件である。
4092(p カメさんの出口迷路 〈空間の見通し・迂回〉
a)空間関係の認知。見通しのスキル。
4094(l 「がぎぐげご」の発音
〈が行の構音チェック〉
a)カ行の構音チェックとか行の音列習得を意図した課題。
b)日本語の"k"音は奥舌で作る破裂音で、ほぼ3歳までに構音されるが、難しい子もいる。
c)五十音の行を覚えることは、多様な課題の準備となる。
4098(r もしも…したら どうする 〈出来事への対処〉
a)「もしも」の世界を想定できるかがまず課題。虚構の世界を持ち得ることは発達のバランスとして大事。
b)生活上の問題解決についての考えは社会的スキルの発達にも関わる。
4102(p 音符はどっちと同じ 〈位置関係の視知覚〉
a)空間の位置関係の知覚。回転と方向。
4104(l が行の読み方
〈ブー・ゲーム〉
a)濁音が行の読み。これを、無意味音列で読ませて正否を問うブー・ゲームである。
b)ざだば行への般化も期待できる。
c)読みのテンポを上げるとゲーム感覚が活性化する。とくに精神速度(テンポ)の高い子は喜ぶ。
4106(m ベン図絵題 集合計数
〈部分と全体の計数〉
a)部分集合と全体集合の計数。
幼児は部分と全体を同時に考えることができないとされるが、プロセスを追う形なら可能となる。
b)部分と全体の認識は、数の操作、ことに引き算の理解の前提としてとして重要である。
4110(p キューブ積み14,15,16
〈奥行きが斜め接合の配置〉
a )空間関係の認知。
b)キューブが平面上に斜に接合する関係の認知と再現は難しいケースが多い。
4112(p 覚えて当てよう 〈2桁の図形の再認〉
a)2個2桁の図形の再認。短期記憶。
b)注意力、集中力、この種の課題は正答に応答性を感じて喜ぶ。
c)記憶力は練習や体験で一定の向上をする。
4114(l が行の音列しらべ
〈かなの読み〉
a)字形と表音の連合学習。
b)文字の読みが確立していない子には、高度な知的集中作業となる。
4116(m 動物のグラフづくり
〈5までの類化と計数〉
a)プリミティブな(下位レベルでの)類化操作にによる計数。
b)数を○に置き代え、数の表象として用いる。この○点数表象はこれから多用することになる。
4118(r T or F クイズ
〈犬は4本足…〉
a)言語で表現された命題の評価判断。
4122(p だれがどれを釣った
〈交差する線の弁別〉
a)地と図の弁別;交差する糸をたどり、線(刺激)を意図的に選択する=選択的注意。
b)目と手の協応。
4126(m 部分と全体のベン図題
〈部分と全体の集合〉
a)部分集合は下位概念として全体集合がもつ上位概念の条件を満たす必要がある。包含関係。Aの上位概念は子ども。Bの上位概念はお菓子またはデザート。
b)ベン図として視覚化されるとき、通常、部分集合は円で、全体集合は四角で表される。
4128(r じゃんけん
〈どちらが勝ち?〉
a)一般にジャンケンは4才前半で理解する。「石:ハサミ:紙」の説明は子どもに分かりやすい。
4130(P 対角線のあるペグ構成 (用具がなければ類似品を) 〈ペグB 7×7 #6(10,11)〉
a)位置関係の視知覚。
b)対角線の斜の知覚はタテ・ヨコの位置関係の知覚の延長上にはなく、別次元の難しさがある。
4132(p 人形の絵の欠所完成 〈絵画欠所の補完〉
a)部分に対する選択的注意と評価。 部分と全体の統合。
b)模写能力。 目と手の協応。
4134(l 音つなぎクイズ-頭音
〈頭音3音の音列探索〉
a)音節を解とする記号体験。
b)丸点などの視覚的な手掛かりがあり、頭音が問題なので比較的易しい。
c)問題の規則性を教えずに考えさせると、分析的な思考課題となる。
4136(mp 数をつないで星を描く
〈序数点つなぎ1~5〉
a )序数によって導かれる作業体験。
b)「きれいな星形」がもつ特別な形の秩序感を感じ取らせる。星が描けることへの感興。
4138(rp コップの水位の推移順 〈時系列の絵画配列〉
a)事態の推移の時間的配列。系列化の能力。
b)日常的な体験の意識化。時間の概念が関わる問題は基本的に幼児には困難だが、現象の質によっては糸口がある。個人差は大。
4142(p ○△□→次の形は?
〈連続性の知覚〉
a)連続性の視知覚 ; Seeing Trend.
b)音声言語の連続性.視知覚と言語の音声とが相補して連続性の認知をサポートする。
4144(l 音さがし言葉クイズ
〈音韻探索〉
a)音を解とする記号体験。音韻探索。
b)ざ行の音を意識。
c)問題の規則性を教えずに考えさせると、分析的な思考が働き、応用力が育つ。
4146(m
(改訂中)
4148(r 迷子のお母さん探し
〈条件による推論〉
a)言語による切り分け推論。
4152(p 同じ形さがし
〈形の恒常性・図地の弁別〉
a)形の恒常性の知覚
b)図と地の弁別
4154(l さ行の読みブー・ゲーム
〈平仮名ざ行の読み〉
a)濁音ざ行の読み。ざだば行への般化も期待できる。
b)読みのテンポを上げるゲーム感覚の活性化。精神速度。
4156(m
(改訂中)
4162(p 同じ形はどれ?
〈図形・図柄の同定弁別〉
a)平面空間における形と図柄の同定・弁別。
b)細部に対する選択的注意。
4164(l 言葉さがし
〈文字から言葉の読みへ〉
a )文字の地(グランド)から言葉の図(フィギュア)を見分ける課題。地のエリアはまだ1行に限定されている。
b)仮名の無意味な表音機能が組み合わさって有意味な言葉の表記となることへなじませる。文字の読みから言葉の読みへ。
4166(m どっちが多い?
〈多少判断と等号・不等号〉
a)数唱を計数の道具として使う練習。
b〉5までの数のイメージと、多少判断。
c)等号と不等号を用いた記号表現の定着化。
4171(pr 棒並べ(再試行)
〈色×高さのマトリクス〉
a)色×高さのマトリクス思考。再試行で流暢度を見る。
b)立体的な道具による操作がマトリクス課題に具体性を与えている。平面上のマトリクス思考を支える下敷き体験。
c)手で動かす動作で試行錯誤ができるので思い直しを試みる練習ができるが、反面、袋小路にはまり込んで抜け出せないことも多い。時間を置いて再試行を繰り返せばよい。
4172(pr どの?に入れよう
〈絵柄での一次元分類〉
a)パターンに視点をおいた図形の1次元分類。
b)マトリックス形式の論理表現への準備。
4174(l 擬音語口頭クイズ
〈擬音的表現の着想と獲得〉
a)擬音語的表現の着想。通念にない答えは子どもの工夫の産物であり、創造性の発露である。
b)一方で通念、すなわち社会的な約束事として記号化した擬音語を次第に獲得していく。
4176(m
(改訂中)
4178(r どっちを探すか
〈「心の理論」一次課題〉
A)バロン=コーエン「アンとサリーの課題」のアレンジ。
B)他者の心を理解する能力を調べる「心の理論」一次課題のクイズ。
C)定型児(健常児)の場合は結果を深刻に扱わないこと。
4182(p □の大中小
〈大きさの恒常性の視知覚〉
a)模様の異なった形の大きさの同定.大きさの恒常性の知覚。
b)指示された色の短期記憶.デュアルタスク。
c)大中小、左中右、上中下、などの概念は,対象を把握する枠組みとして重要。
4184(l が行の字に濁点つけ 〈平仮名の濁音表記 が行〉
a)濁点をつける作業を通して濁音表記になじませるとともに、その意識化を図る。
b)単語の文字表記を注意深く評価し修正する体験。
4186(m
(改訂中)
4188(r カレンダーの読み方
〈曜日・次の日と前の日〉
a)曜日の読み方(手続き的理解)。
時間的な感覚が成立するのは遠い先のことだが、曜日は生活と結びついていて最もなじみやすい。
4191(p 絵と形のパズル(改訂中)
4192(p 正三角形さがし
〈形の恒常性の視知覚〉
a)形の恒常性(相似形の視知覚的同定)。
b)図と地の弁別(ノイズの中での選択的注意)。
c)[きれいな三角]の命名と概念形成。
4194(l だ行の読みブー・ゲーム
〈濁音表記の原則的理解〉
a)濁音の読み方。
b)濁点を付けると濁音表記になる原則は、が行-ざ行-だ行に共通している。同じプロセスをたどらせると原則に及ぶ学習が成り立つ。
4196(m 数の分け寄せ3,4,5
〈和が3,4,5の図解き算〉
4196a)ある数が他の二つの数で構成されている有り様を視覚的に体験する。
b)ある数を別の数によって表す作業は数の操作の本質だが、そのプリミティブな体験。
4198(r 色×物のマトリクス完成
〈赤,青,緑×車,飛行機,船〉
a)マトリクス形式の完成。
色とモノの二つの属性のマトリクス構成。
b)マトリクスは、多様な場面で使われる表現形式であり、思考の手段である。
4202(p 線分図形の部分
〈図と地・傾きの視知覚〉
a)図と地の弁別。
b)タテ・ヨコ・ナナメの角度(傾き)の視知覚。
4204(l 字えらび語づくり
〈文字による単語の構成〉
a)文字の、より注意深い読み分け。
b)語を構成するために必要な文字を検出する作業。評価能力を要する。
4206(m 不等号でどっちが多い
〈5までの数のイメージ〉
a)5までの数のイメージと、多少判断。
b)不等号表記定着の反復学習。
4211(p コースのモザイク12〜14
〈対角線による再体制化〉
a)正方形の対角線に着目した再体制化。
b)斜めの線を、正方形内の対角線として認知し、ユニットである正方形を斜めに置かないで解決することが課題となる。
4212(p 斜線のある線分の模写
〈平面空間の位置〉
a)線の点間模写=平面空間における位置関係の視知覚。
b)方眼上の斜めの視知覚。1ブロック分スライドして遠隔した点への位置取りが主要課題。
4214(l おまじないは何だ
〈た行の音列探知〉
a)音の位置を探知し保存する複雑な作業。
結果への見通しや予測が生じ、知的な記号体験が展開される。
b)た行になじむ。五十音マトリクスは認知の枠組みとして有為なものとなる。
4216(m 6の導入
(改訂中)
4221(p 方形はめ込みパズル-4p
〈4片パズル ④⑤⑥〉
a)形パズルの課題意図は形と形を合わせて別の形を作る図形構成。
b)②の問題は、構成課題としては3:6~4:0相当だが、はめ込みなので試行錯誤がしやすい。③ははめ込み形式でも試行錯誤だけでは届きにくい。
4222(p てんとう虫の足りない線
〈絵の欠所描線〉
a)部分への選択的注意。
b)視知覚的欠所完成。
4224(l しり取りの文字入れ
〈文字意識〉
a)同じ文字が同じ音(の場所)に使われることを意識させる。「ふね」の「ね」と「ねずみ」の「ね」に同じ文字が使われることを納得するのが文字意識の出発点であり、「読字開眼」となる。
b)読める体験を通してひらがな表記になじむ。
4226(m 6の導入-子犬
〈6の五二進イメージ〉
a)数唱で得た結果を●点イメージにはめ込み、五二進法のシェマを準備。
b)「6」以上の数は多いばかりで、明確なイメージをもちにくい。「5と1」のように「5」との関係でとらえさせる。後々の数の操作(計算)にも役立つ。
4228(r ひとつだけ違うのは?
〈分類操作 動物・植物・物〉
a)分類の操作。生活感覚に根ざした直感的な分類意識を導入する。
4232(p キューブの数
〈空間認識 隠れた存在〉
a)3次元空間の認知。隠れたキューブの心的推定。
4234(l 濁音の有る語と無い語 〈読み分け;か行とが行〉
a)か行とが行がすり変わった単語の読み取り。文字の読みから語の読みへ。
b)が行の表記になじむ。
4236(m 子犬とシーソーの相手
〈6と 5+1の対応〉
a)6は5と1で出来ていることを分からせる課題である。
b)「6」のイメージは大事だが、数唱や計数だけでは成立しにくい。「5と1で6」の五二進イメージを、生活感情を伴った手続きを通して支えていく。
4242(p 同じ形は?
〈回転図形の位置構成〉
a)回転する線分図形の同定。回転に意識が及ばなくても位置関係の視知覚が働けばよい。
b)部分に対する選択的注意。
4244(l 暗号でのしりとり 〈仮想文字による表記完成〉
a)仮想文字によるしりとりでの記号体験。尾音の記号を別の単語の頭音にあてはめて、形の同一性を根拠に特定する記号遊び。
b)文字表記の仕組みに原理的に迫る体験である。
4246(m 6の計数イメージ
〈ベン図による五二進分解〉
a)「6」を「5」と「1」の数だと理解させ、明確な量的なイメージをつくる。
b)絵題での計数操作に当てはめた、「6」の五二進分け。
c)ベン図による集合の表現になじむ。
4252(p 家の線を描き入れる 〈シンメトリーの構成〉
a)お家の絵の具象的な必然性に支えられたシンメトリーな線の模写・構成。
4254(l ヌケ字さがし 〈だ行の欠員探索〉
a)だ行の読みと書きになじむ。
b)五十音の行というシステム中の欠員を探索することで、評価能力が培われる。
4256(m 計数→タイル→数字 〈6までの三者関係〉
a)数唱による具体物の計数→半記号(タイル)→記号(数字)の対応手続きによる三者関係の構築。
b)集合数と順序数の成立イメージ。
4258(r 踏み台乗り越えの順序 〈絵画配列〉
a)知覚的体制化。
b)三者間の順序を考える作業。手順、時間の推移(時系列の観念)など系列化の能力。
c)時間の概念が関わる問題は基本的に幼児には困難だが、現象の性質によっては糸口となる。個人差は大。
4261(p ビーズ通し
〈課題#27,28〉
a)形・色・大きさの複数条件を満たす弁別判断。
b)順番に通す作業手順と空間の認知力とが求められる。
c)問題解決のための試行錯誤の体験。
4262(p 方眼上の線模写・家
〈平面空間の位置〉
a)線の模写=平面空間における位置関係の知覚。
b)斜めの知覚。
4264(l 逆唱で言葉になる遊び
〈音列逆唱;2~3音節〉
a)2~3音節の逆唱。3音は高難度。4音は参考課題。
b)逆唱で知っている言葉になるところに応答性があって、作問も容易。日常の遊びに発展させるとよい。
4266(m 数字の書き方;1〜6 〈起点からのなぞり書き〉
a)数字の書き方は、ますなぞり書きで字形になじませる。書き順の習慣も初めが肝心。
b)数字の字形と丸点半記号(分離量イメージ)を連合させる。
4272(p カメさんの通過迷路 〈空間の迂回〉
a)空間関係の認知。見通しのスキル。
4274(l 五十音あ〜な行
〈類推による欠員さがし〉
a)あ行,か行,さ行と、行の音列になじんだ中からパターンを取り出し、類推してな行を言うアナロジー課題。
4276(mr 男の子と女の子の絵題
〈部分と全体の階層的計数〉
a)2つの集合と、それらを含んだ集合の数を階層的に捉えることは、足し算と引き算の先行体験として大きな意味を持つ。
b)幼児は部分と全体を同時に考えることができないとされるが、ベン図的な絵解きの手続きにより可能となる。
4281(p 小さいペグの模倣構成
〈ペグC#05 DLM準拠〉
a)位置関係の視知覚。
b)斜の知覚は、タテ・ヨコの位置関係の知覚の延長上にはなく、別次元の難しさがある。
4282(p 図形の中の点の位置 〈位置の同定〉
a)平面空間における位置関係の視知覚.
4284(l どの字をどこへ
〈字の位置の探索;な行〉
a)音韻を手がかりに表音表記の仕組みを利用した記号体験。
b)「教えられるよりも考える」文字学習。
4286(m 5のチョコ包み 〈推移律の連鎖で「5」のかたまり〉
a)「5」のかたまりの概念化。パッケージされたチョコは外から数えられないが、それでも5だと量感を伴って認知するための手続き。五二進法の演習の準備となる。
b)推移律 、すなわち A=B で B=C なら A=C であることの視覚的な体験。推移律の連鎖である。
4292(p
ヘリコプターの部品
〈形および図と地の弁別〉
a)部分への選択的注意。図と地の弁別。
4294(l な行の字さがし
〈字形と表音〉
a)字形の同定・弁別を通して、な行の文字の読み方になじむ。
b)様々なひらがなの中から特定の文字を選びだす作業を通して、字形に対する視知覚能力を高める。
4296(m 7の導入;こざる 〈五二進イメージ〉
a)数唱で得た結果を●点イメージにはめ込み、五二進法のシェマを準備。
b)「6」以上の数は多いばかりで、明確なイメージをもちにくい。「5と2」のように「5」との関係でとらえさせる。後々の数の操作(計算)にも役立つ。
4302(p □○△の再現描画
〈図形の短期記憶〉
a)図形の短期記憶。
b)パラダイムとしての円・三角・四角と上・中・下。
c)基本的図形の描線
4304(l な行の頭音クイズ
〈音節による語の類別〉
a)規則性(頭音での類別)の発見とその適用。
b)頭音による語の類別体験。
4306(m 子ざるの糸電話
7=5+2の五二進対応〉
a)「7」のイメージは大事だが、数唱や計数だけでは成立しない。「5と2で7」の五・二進イメージを、生活感情を伴った手続きを通して支えていく。
4312(p 開いた形は? 〈立体空間の認知〉
a)立体空間の認知。
b)紙の折りを開く動態を絵からイメージとして取り込む体験。図解の読み取り能力。
4314(l タテ・ヨコの言葉さがし 〈文字読みから言葉読みへ〉
a)文字の地(グランド)から、タテとヨコに交差した言葉の図(フィギュア)を取り出すクイズ。
b)文字の読みから言葉の読みへの中間課題。かなの無意味な表音機能が組み合わさって有意味な言葉となることへのなじみ。
4316(m
(改訂中)
4322(p お母さんと線でつなごう
〈対称する斜めの描線〉
a)斜めの線書き=器用さ。目と手の協応。
b)斜めの視知覚。
4324(l かぶせ貼り「たこにたこを 〈紙の活字による表記体験〉
a)文字を連ねて文を構成するプリミティブな体験。
b)文脈の把握と、助詞「に」と「を」の意識化。「たこにたこをかいた」の「に」は付着構文の「に」で、「イヌにきびだんごあげた」の授与構文の「に」より難しい。
c)「を」の表記になじむ。「難しいオ」と呼ぶのが一般的。
4326(m 指人形をはめる 〈7と6の手指との対応〉
a)5と1が6で、5と2が7であることのイメージを支えるものとしての、数と手指の対応。
b)十進法も五・二進法も原点は手指にある。
4332(p 違うのはどれ;カギ他 〈細部への選択的注意〉
a)細部への選択的注意。
b)全体からひとつだけ違うものを見つけだす作業は、2者の比較を重ねるだけでは不十分で、全体を統合して判断する複雑な操作が必要(リレーションからシステムへ)。
4334(l 点々をどこにつける? 〈単語の濁点つけ;ざ行〉
a)濁点をつける作業を通して濁音表記になじませるとともに、その意識化を図る。
b)単語の文字表記を注意深く評価し修正する体験。
4336(m 5と1で6、5と2で7 〈チョコ「5」のパッケージ〉
a)「5」のかたまりの概念化。パッケージされたチョコは外から数えられないが、それでも5だと量感を伴って了解する。
b)5以上の数のイメージは漠然としているが、5と1が、5と2が7のように覚えれば明確になる。
c)五二進法の導入。
4341(p 三角合成 〈シルエットパズル〉
a )平面の空間認知。
b)回転の操作を含む形の構成。
4342(p 同じ大きさの長まる 〈大きさの恒常性;楕円〉
a)大きさの恒常性の視知覚。
4344(l 文字を見つけ言葉を作る 〈綴り字の検出;な行まで〉
a)文字の、より注意深い読み分け。
b)語を構成するために必要な文字を検出する作業。評価能力を要する。
c)な行までで五十音は前半。不思議に前半の文字の方がより習得している傾向が見られる。
4346(m チョコとタイルの照合 〈5のかたまりの概念化〉
a)「5」のかたまりの概念化。パッケージされたチョコは外から数えられないが、それでも5だと量感を伴って了解する。
b)チョコタイルは具体性がありイメージしやすい。より抽象性が高く汎用的なタイルとのリンクを計る。
c)五二進法の導入。
4352(p 凧とはしごの線 〈目と手の協応〉
a)意図的に線を描くスキル。目と手の協応。
4354(l 字隠しことばのマッチング 〈は行の読み〉
a)隠し字を含む文字列の解読マッチングクイズs。
「教えられるよりも考える」文字学習の展開。文字に対する能動的な学習の手段を獲得させる。
b)五十音のは行「はひふへほ」のラインになじむ。
4356(m
(改訂中)
4362(p 円形の道路迷路 〈空間認識・迂回〉
a)空間関係の認知。
b)迂回。見通しのスキル。
4364(l は行の字さがし 〈字形と表音〉
a)手書き文字を含む書体(フォント)の違いを超えて字形の同定・弁別をし、は行の文字の読み方に慣れる。形の恒常性の視知覚。
b)様々なひらがなの中から特定の文字を選びだす作業を通して、字画に対する視知覚的能力を高める。
4366(m 玉を入れてみよう 〈玉そのものの加算操作〉
a)玉を具体的に操作する算数の口頭問答。
b)ここでは、玉そのものを算数の対象としている。次の段階では、玉が数表象として別のものを代表する役割を担うことになる。
c)B題では、上位集合=玉、下位集合=色の玉である。
4372(p 雨の線を描く;II 〈目標がある垂直の線〉
a)難度の高い目と手の協応。目標点をもった縦の線描き。
b)垂直の感覚。
4374(l 欠字クイズ;は行 〈「の」がつなぐ二語〉
a)は行の読み。
b)「の」によってつながれた二語(文)
この場合の「の」は所有・所属の格助詞で、全体:部分の関係を示す。「くっつき」と教える。
4376(m 8の字サーキット 〈8の文字と数の連合〉
a)「8」の数字をサーキットに見立て、通過点8個を置いて文字の8と数の8とを連合させた課題。
b)数字の「8」の書き方は極めて難しいが、提示の仕方によっては強い興味の対象となる。
4378(r ベン図;飛ぶ生き物はどこ 〈AかつBの集合〉
a)数学や論理学の集合問題だが、幼児にもじゅうぶん楽しめるクイズとなっている。集合命題のベン図による把握。
b)誤答を正す問答に窮したうえで、パッと正答が閃きやすい問題なので、決して教えない。正答に至らずともよい。
4382(p ○の追加位置の再現 〈位置関係の短期記憶〉
a)図形と位置関係の知覚と短期記憶による再現。
b)変化の流れの認知力(Seeing Trend).覚え方・学び方を学ぶ。
4384(l 欠字単語の完成 〈頭音は行・長音〉
a)欠字単語の完成は見た目よりも難しく、記号的な認知能力を高める。
b)長音表記は、「ホオタイ」が実は「ホウタイ」だったとする一種の過剰認識を経て慣れさせていけばいい。
4386(m 8の導入;たこのこちゃん 〈数唱と1対1対応操作〉
a)「6」以上の数は多いばかりで明確なイメージをもちにくい。「5と3」のように「5」との関係でとらえさせる。後々の数の操作(計算)にも役立つ。
b)数唱で得た結果を●点イメージにはめ込み、五二進法のシェマを準備。
4388(r 4388(r じゃんけん迷路 〈じゃんけんの了解〉
a)次の勝ち駒(勝つ方の手)を選んで進むゲーム。本課題は勝ち進めなくなる袋小路があるため少し複雑。
b)ジャンケンの了解。一般にジャンケンは4才前半で理解する。
4392(p斜めの点つなぎ 〈×を書く準備〉
a)端正な×を書く練習。
b)×は斜めの知覚が必要なので難しく、+になりがち。
c)目と手の協応。ある点から別の点を目指して線を引く作業(点間線模写課題)。
4394(l は行に点々つけたら 〈ば行のピンブー・ゲーム〉
a)濁音の読み。
b)濁点を付けると濁音表記になる決まりは、が行-ざ行-だ行で体験済み。ただ、がざだ行では子音が有声音化して濁音ができるのに対し、ば行では異なる構音で濁音ができる。有声音化は、ぱ行[p]→は行[h]。
4396(m 数字を書いて○を塗ろう 〈数字と数表象;1~8〉
a)数字の書き方は、なぞり書きで字形と筆順になじませる。
b)数字の字形と丸点半記号(分離量イメージ)を連合させる。
4401(p 形合わせと合わせ直し 〈形の構成と再構成〉
a )平面の空間認知。回転による形の構成。
b)問題2と4では、いったん作ったものを壊す過程がハードルとなる。思い直し(発想の転換・柔軟性)が必要。
4402(p 3つの形を覚えて当てる 〈図形の再認選択〉
a)3つの図形の短期記憶による再認。
4404(l 単語の音韻クイズ;ま行 〈音韻による推論〉
a)音韻の数を主な手がかりとした推理。
b)ま行の音配列になじませる。
c)「教えられるよりも遊んで考える」文字の学習
4406(m 「6,7,8」と手指の対応 〈手指と五二進イメージ〉
a)5,6,7,8の五二進法イメージを支えるものとしての、数と手指の対応。
b)もともと十進法は手指を起原としているのでなじみやすいが、指を計算機に使うのには便利すぎる弊害がある。特に指を折って計算すると量的イメージが希薄になる。
4412(p どう切ればいい? 〈図形の分解〉
a)形の可逆構成(構成と分解の交互操作)。視覚的体制化の能力。
4414(lr 単語の暗号解読 〈転換による記号体験〉
a)数字をひらがなに転換して解読する記号体験。
b)ま行の字が読めない場合は、五十音ま行の音節配列を読みの手がかりとする操作が加わり、数字はニ重の暗号に相当する。
4416(m チョコタイル「5」の包装 〈五二進の数表象〉
a)五二進法の枠組みによる「6」「7」「8」の量的イメージ。
b)「5のかたまり」を、確かな経緯を経て概念化する。
包装紙をむいた5このチャンク(かたまり)と他のチャンクが同じで、5だと納得できるためには、推移律の論理操作が必要。
4422(p 同じ形は同じ色で 〈細部への選択的注意〉
a)よく似た図形線分の部分に対する選択的注意。
4424(l ま行の字さがし 〈字画と表音〉
a)手書き文字を含む書体(フォント)の違いを超えて字形の同定・弁別をし、ま行の文字の読み方に慣れる。形の恒常性の視知覚。
b)様々なひらがなの中から特定の文字を選びだす作業を通して、字画に対する視知覚的能力を高める。
4426(m 数えなくても分かるかな 〈五二進数え;1~8〉
a)5~8の五二進法的展開。
「数えられるけど、数えなくても分かる」設定である。
数えて答えを出す…から、数えずに答えを出し、数えてそれを検証するへ。その繰り返しの中で、5から上の数のイメージが明確化していく。
4432(pr 7つの風船;大きさの順 〈視知覚と推移律連鎖〉
a)大きさの視知覚判断。
b)数理的な課題性をもつ。比較操作の推移律的連鎖による序列立て。
4434(lr 終わりの音で分ける;ま 〈尾音での語の類推・類別〉
a)尾音による語の類別を類推するクイズ。
尾音で類別する規則性の発見。
b)尾音は頭音より難しい。
4436(m 玉ビーズ集合の荷札表示 〈絵題;階層的計数〉
a)2つの集合と、それらを含む集合の数を階層的に捉えることは、足し算と引き算の先行体験として意味を持つ。
b)幼児は部分と全体を同時に考えることができないとされるが、同時にではなく手続きを追えば幼児なりに可能。
4441(p キューブ積み 〈奥行きに斜めの配置〉
a)立体空間の位置と方向関係の再現。
b)キューブの向きが奥行きに対し直角と斜め45度とに複合配置されているところが難しい。
4442(p 開いた形は? 〈立体空間の動態認知〉
a)立体空間の動態認知。
b)紙の折りを開く動態を絵からイメージとして取り込む体験。図解の読み取り能力。
4444(l ば行のクロス穴埋め 〈ば行の読みかた〉
a)ば行濁音の読み。
b)評価・検討能力
4446(m アヒルとパンダ 〈9の導入〉
a)数唱で得た結果を整列したチョコのイメージにはめ込み五二進法のシェマを準備する。
b)「9」を「5」との関係でとらえていくと同時に、「5」の2本分すなわち「10」よりも「1」だけ少ない数だという認識を持たせる。
4452(p 三点の線結び 〈三角形を描く予備体験〉
a)目と手の協応.
b)三角形の模写あるいは描画に至る予備体験。三角形の模写は一般的には5歳あたりの課題。
4454(l 笑ってみよう! 〈擬声語;は行の構音〉
a)は行の音の構音チェック。
b)笑い声は擬声語で、ハ行の音で通念化されている。五段の音の使い分けで笑いの質が表現される。
c)笑いの質にある感情の表象を汲み取ることは、社会的知能のひとつ。対人相互反応性に関わる。
4456(m 玉で考えよう 〈物を使った盤置き足し算〉
a)数表象としての玉を具体的に操作した算数の口頭試問。
b)ここでは、玉が数表象(Rep.)として別のモノを代表する役割を担う。
c)ベン図の決まりごととして、部分集合は円が、全体集合は四角が枠形となる。
4462(p 「虫」の線の欠所補完 〈視覚構成〉
a)線分図形における部分の位置の判断。視覚的欠所完成。視覚構成(ビジュアルオーガニゼーション)の能力。
b)外国人が漢字を苦手とする原因は線分図形の複雑な構成にあり、なじんでおくことには意味がある。
c)漢字としての学習には別の機序がある。
4464(l ことばさがし;ま行 〈文字読みから言葉読みへ〉
a)文字の地(グランド)からユニットとしての言葉の図(フィギュアー)を見分けて取り出す練習。
b)文字の読みから言葉の読みにいざなう課題。文字からの音の取り出しの流暢さが求められ、それを促す。
c)クロスワードの体験。
4466(m 数の点つなぎ;飛行機他 〈1~9の数列・序数〉
a)序数によって成り立つ世界を、遊びとして体験させる。
4472(p 交差する線;ニワトリ 〈図と地の弁別〉
a)2本の線を、形質や連続性に気づいて弁別していく課題。図と地の弁別。
4474(l 「ねこの・め」はどこに? 〈二文節のマトリクス〉
a)二文節表現のマトリクスによるクイズ。助詞「の」を使った二語のパラディグマ的結合の意識化体験。
b)マトリクスによる表現形式になじんでいく体験。
4476(m タップ数え 4,5,6
〈内言的計数〉
a)音の計数。視覚的な手がかりを排除した、数の内言的な把握。
4478(lr
下の句;鼻が長い動物は〈語の読みから文の読みへ〉
a)語の読みから文の読みへの課題。
b)文の読みでは、読めない部分があってもカンで補うことが大事。ぼんやりからはっきりへ。
4480(p 寄せ木模様;13,14,15,16
〈図形構成〉
a)寄せ木による図形の構成課題。
4482(p 同じ形はとれとどれ? 〈線分図形の対同定〉
a )形の同定。視知覚的体制化。
違う形をもう1つ見つける課題とは異なる複雑で高度な操作が必要。
b)同定吟味のプロセスでの評価能力。
4484(l は行に丸点つけたら 〈ぱ行のピンブー・ゲーム〉
a)ぱ行、半濁音の読み。半濁点を付けると半濁音になる決まりを体験。
4486(m キャラを数えて数を書く
〈五二進の階層的な計数〉
a)2つの集合と、それらを含む集合の数を階層的に捉えることは、足し算と引き算の先行体験として意味を持つ。
b)全て5+1=6,5+2=7,5+3=8 の五二進構造。
4490(M 五二進タイル;1〜10 〈教具;紙工品の素材〉
a)今後のM系課題で多用する手作り教具である。
〈作り方〉
1)タッグ紙等にプリントし、ボード紙やマグネットシートに貼る。
2)カッターで精巧に裁断線(太線の中央)で裁断する。
4492(p 9点間の線つなぎ模写 〈空間の位置〉
a)線の模写=平面空間における位置関係の視知覚。
b)斜めの視知覚。
4494(m 解読;小屋にいるのは?
〈仮想文字「わん」〉
a)仮想文字による記号体験として、記号操作能力を養う。
b)平仮名表記の仕組みを、視点を広げて考える手がかりとなる。
c)仮想文字の形状は、文字習得以前の子どもたちが象徴遊びで書く形をデザイン化したもの。
4496(m 玉で考えよう 〈盤置き算数;加算〉
a)数表象としての玉を具体的に操作した算数の口頭試問。
b)ここでは、玉が数表象(Rep.)として別のモノを代表する役割を担う。
c)ベン図の決まりごととして、部分集合は円が、全体集は四角が枠形となる。
4500(v名詞語彙チェック
〈田研;言語発達診断検査使用〉
a)語彙、ことに名詞の獲得状況をチェック。
b)文字習得のレディネスとしての語彙。
4502(p 形を2つ重ねたら 〈図形の合成像〉
a)図形の合成像。視知覚的な想像力。
b)複合図形の構成と分解。複合図形は文字や記号、シンボルとして日常世界で多用されている。
4504(v あ〜は行の穴埋めクイズ 〈五十音マトリクス〉
a)五十音のマトリクスになじむ。
b)行の音列になじんだ中からパターンを取り出し、類推して、は行など別の行を言う。音列のアナロジー演習。
4506(M 数字を書いて○を塗ろう 〈数字と数表象;1~9〉
a)数字の書き方は、ますなぞり書きで字形になじませる。
b)数字の字形と丸点半記号(分離量イメージ)を連合させる。
4510(P ブレイニ−ブロック 〈ピースのはめ込み構成〉
a)世界各国で長く使われているイスラエル生まれのパズル。類似のパズルの中で傑出している。
b)課題No.6はシンプルだが難しい。
c)問題解決のための試行錯誤の体験。
4512(P ×をきれいに書こう
〈斜線の構成・模写〉
a)斜めの視知覚。「×」を描くのは、ナナメの知覚が要るので「+」よりはるかに難しく、「+」になってしまがち。段階がある。
b)目と手の協応。
4514(L や行の字さがし 〈字形と表音・行の感覚〉
a)字形の同定・弁別を通して、や行のひらがなの読み方に慣れる。字形と読み方の連合が進むと、文字は表音表象として機能するようになる。
b)「うさぎさんの通りにあるよ」の一次元分類のヒントが、二次元分類の行と列を把握する先行体験となる。
4516(M チョコは何つぶ 〈五二進チョコタイル6~9〉
a)五二進法の枠組みによる「6」「7」「8」「9」の量的イメージ。
b)「5のかたまり」を、推移律の論理操作を経て概念化し、定着させることをくり返し試みる、その一過程。
c)なぞり書きによる数字の書き方の練習。
4520(P ペグC(小)10×10
〈⑥ 11,13〉
a)位置関係の月拠m覚。
b)斜の知覚は、タテ・ヨコの位置関係の知覚の延長上にはなく、別次元の難しさがある。
4522(l 同じ形に仕上げよう 〈凧の線欠所描き II〉
a)部分の位置の視知覚。
b)視覚的欠所完成。視覚的体制化の能力。
4524(l 文脈中の語彙 〈含意の読み取り〉
a)情緒的な文脈では言葉の背後にある意味を読み取る必要がある。個人差が大きい。
b)接続詞「でも」をカギとした含意の読み取り体験。
c)語彙。文脈に添った単語の想起。「よりみち」「やくそく」など抽象性の高い名詞。
4526(m 線でつなぐとできる形 〈序数点つなぎ図形〉
a)序数によって成り立つ作業体験。
b)「きれいな形」として、四角形や正六角形等がもつ特別な形の秩序感を感じ取らせる。
4532(p 線分図形の分解㈰ 〈図と地の弁別〉
a)図と地の弁別。
b)図形の分解と構成。
c)タテ・ヨコ・ナナメの角度(向き)の認知。
4534(l おはしで → ごはんを 〈文構成;下の句つなぎ〉
a)語の読みから文の読みへの課題。
b)日常用具とその対象使途の了解。
4536(m 10匹のネズミ 〈10の導入〉
a)数唱で得た結果を整列したチョコのイメージにはめ込み五二進法のシェマを準備する。
b)「10」を「5」の2本分とらえる認識を持たせる。
c)とりあえずは「10」を一つの数字として教える。
d)「0」の概念については、いずれ扱う。
4540(p コースのモザイク;15〜17 〈対角線を使った合成〉
a)斜めの線を四角形ピース内の対角線として使い、ピースを斜に置かないで解決する課題。
4542(p 方眼模写・魚 〈平面空間の位置〉
a)線の模写=平面空間における位置関係の視知覚。
b)斜めの知覚。
4544(l カードの裏はどれ? 〈五十音・行と数の転換〉
a)行をグループとして数字に転換して推理する記号体験。
五十音マトリックスを行単位で一次元分類して、数字を分類範囲のインデックスに用いる転換課題である。
b)二次元分類への先行体験。
c)五十音の「行」意識の形成。
4546(m 10〜1を書いて数えよう 〈数字の書き方練習〉
a)数字の書き方は、始めになぞり書きで字形になじませる。書き順や字形を習得または修正させるには、なぞり書きを十分行うことが必要。慣れた方法で固まる。
b)数字の字形と丸点半記号(分離量イメージ)を連合。
c)10から1までの数の逆唱に習熟することは大切。
4552(p マトリクスクイズ 〈複合図形の1次元分類〉
a)複合図形の一方への選択的注意=図と地の弁別
b)配列原則の発見による図形の1次元分類。
c)マトリックス形式の論理表現になじむ。出来上がった配列は2次元分類である。
4554(lr 暗号文字の解読 〈か行音列の転換探知〉
a)幾何図形を用いた記号体験。「かきくけこ」とユニット化するまでの過程では、位置と音とを照合して記憶する作業とともに、結果への予測や見通しが生じ、高度に知的な認知活動が展開される。
4556(m キャラと手指をつなぐ 〈5~10の五二進対応〉
a)十進法や五二進法の起原である手指は、数の表象としても簡便な計算器としても普遍的なものである。これを半記号の一つに組み込んで意識化する。
b)数える行為が大切。声を出して数唱と対象をしっかり1対1対応させて数える。
4562(p
(改訂中・図形の再任課題)
4564(l ラ行の発音 〈構音チェック〉
a)ラ行の構音チェックとラ行の音列習得を意図した課題。
b)「ラリルレロ」の構音については説明にある通り。
c)ダ行との分化など、発音の矯正には文字学習が契機となることがある。幼少時の体験が一生に及ぶ。
d)五十音の行を覚えることは、多様な課題の準備となる。
4566(m 空いているマスの数 〈数列完成;~10〉
a)10までの数列。数の概念を序列としてとらえる。量に由来する数の序列=除数は、基数を使いこなす上でも有用である。
b)数直線の布石。
4572(pm 折れ線パターンの続き 〈連続性の知覚〉
a)連続性の認知。原則の発見と適用。
b)注意力と自制。
c)数の援用が不可欠である。数学的秩序の感覚。
d)子どもには極めて難度が高い課題である。
4574(l はこにふくろを… 〈格助詞〉
a)格助詞「を」「に」の読解。「を」は対象を、「に」は存在の場所を表す。日本語では助詞が文意を左右することが多い。助詞の機能を意識すことは読解力の基礎。
b)難度に個人差が大きい。助詞は最初で最後の難題などとも言われる。
4576(m 指数字;5〜10 〈手指による五二進表象〉
a)5~10の数の概念を多少の比較でとらえる。「どちらが多いか」は、数の最もプリミティブな機能。
b)「片手には指が5本ある」の概念化は発達の重要な指標であるとともに、五二進法を使いこなす基盤ともなる。
c)手指の数表象は十進法の原点。
4582(p シンメトリー構成の導入 〈方眼上の鏡像構成〉
a)シンメトリーの推論を含む視知覚的構成。
b)導入的な課題。
4584(l ら行のかくし字 〈字形と表音〉
a)字形を扱った視知覚的なクイズ。
b)字形の部分から全体を推定する作業が、字形の細部と全体への注意を促す。
4586(m 水族館の魚の数しらべ 〈計数のグラフ表現〉
a)計数をグラフ化表現して味わう体験。
b)5から10の数の多少比較。
c)数え上げた基数がそのまま序数として一致しないケースである。
4588(r 男・女×大人・子ども 〈マトリクス・クイズ〉
a)「男・女」×「大人・子ども」のマトリクス・クイズ。
4590(pr 重さ比べ② 〈3個の重さの系列化〉
a)重さの認知。大きさと分化した重さという不可視的な量を、感覚的な注意力を行使して了解する体験。
b)てんびん秤での検証を介した3個の系列化。
4592(p ×<>∧∨の模写 〈空間の位置〉
a)斜線で出来た線分図形の模写。
斜めの知覚。平面空間における位置関係の視知覚。
4594(lr ら行の字さがし 〈字形と表音〉
a)字形の同定・弁別をして、ら行のひらがなの読み方に慣れる。字形と読み方の連合が進むと、文字は表音表象として機能するようになる。
b)ヒントは、マトリックスの行と列を用いて出す。
4596(m 数の逆唱 〈10→1の数唱〉
a)数の逆唱は重要な算数のツールとなる。
4598(r 子どもは小さい 大人は? 〈反意文の類推〉
a)反対類推。ここでは形容詞文の述部を問うている。
b)単に語意や語彙の問題ではなく論理的概念の問題。概念があればただ反意語のみを問うより易しいことがある。
c)問題Cは田研ビネーを準用。素材という抽象性の高い物を扱っている。
4600(m 数の玉置き;5←→10 〈手作業による加減構成〉
a)5から10の数のイメージ。加減操作による数構成。数操作の準備体験。
b)異なる数の関係を量の差としてとらえることにより、数の機能がスタティックなものからダイナミックなものになる。
4602(p 2つの○から絵をつくる 〈思いつく能力;創造性〉
a)思いつく能力、想像力と創造性。拡散思考。
b)人志向の顔系の絵を選ぶか、物志向の車系絵をを選ぶかに、興味の傾向が現れることもある。
c)流暢さ(速やかさ)・独創性(非凡さ・おもしろさ)・内容の密度(ていねいさ・正確さ)の3点に留意。
4604(lr ら行中音での語の類別 〈音韻探索〉
a)規則性(中音で類別する)の発見。中音は頭音や尾音より難しい。
b)その適用。
c)中音による語の類別体験。中音は難しい。
4612(pr マトリクスクイズ 〈図形の二次元配列〉
a)複合図形の一方へ選択的注意を向ける操作=図と地の弁別
b)行と列の概念は非常に難解である。両者を統合するマトリクスの配列原理はさらに難しい。
c)マトリックス形式になじむ。
4614(l アナグラムクイズ 〈乱字語構成のマッチング〉
a)仮名によるアナグラムクイズ。ランダムに並んだ文字を与件とし、再編成してユニットをつくり出す作業。
b)直感的な仮説の用意(3字の配列は6通り)。
c)表音文字による単語表記の追体験。
4616(m 盤置き算数;加算 〈玉を数表象に用いた具体操作〉
a)数表象としての玉を具体的に操作した算数の口頭試問。
b)ここでは、玉が数表象(Rep.)として別のモノを代表する役割を担う。
c)ベン図の決まりごととして、部分集合は円が、全体集合は四角が枠形となる。
4622(p 到達迷路 〈空間の見通し・迂回〉
a )空間関係の認知。見通しのスキル。
b)迷路は一般的に子どもにとって娯楽である。
4624(l 五十音の完成 〈わ行/「わ・を・ん」〉
a)これまでなじんで来た五十音の全体像を展望。幼児にとっては巨大なシステムを取り込む体験となる。
b)五十音の法則性は、文字や言葉にまつわる問題解決の道具としてさまざまな形で有用になる。
4626(m チョコタイルとタイル 〈5のかたまり;五二進法〉
a)「5」のかたまりの概念化。パッケージされたチョコは外から数えられないが、それでも5だと量感を伴って了解する。
b)チョコタイルは具体性がありイメージしやすい。より抽象性が高く汎用的なタイルとのリンクを計る。
c)五二進法の導入。
4632(p
ヘアピンコース〈目と手の協応;線描〉
a)器用さ=視覚と運動能力の協応。
b)注意力と達成動機。
4634(l かくし字「わ・を・ん」 〈字形と表音〉
a)字形を扱った視知覚的なクイズ。
b)字形の部分から全体を推定する作業が、字形の細部と全体への注意を促す。
4636(m ビスケットの分け前 〈0 の小さな物語〉
a)「0」の導入を、小さな物語で印象づける。
「小さな物語」は、知的な学習の過程でも多様にあった方がいい。あえて提供しなくても、子どもは頻繁にそれを生み出している。
b)「0」をただ「なんにもないこと」で済ませるのは不十分。
4640(p テクスチャー9で勝負 〈触知覚〉
a)触覚を介した知覚。
b)ゲームルールの遵守と自制。
c)注意力、集中力の喚起。
4642(pr ○□△の続きは? 〈連続性の認知〉
a)連続性の視知覚 ; Seeing Trend.
4644(l くっつきの「を」 〈格助詞「を」の導入〉
a)格助詞「を」の導入。
b)正札のようにくっつけるから「くっつきの”を”」と教える。
4646(m どっちが大きい;0〜10 〈0と不等号の使用〉
a)5から10までの数のイメージと、多少判断。
b)0を数として多少判断の対象にした課題。
4652(p 場所を覚えておいて塗る 〈位置移動(手順)の再認〉
a)位置関係の認知と短期記憶。
b)変化の流れの認知。手順の学習。
4654(l クロスワード探索 〈文字から言葉の読みへ〉
a)文字の地(グランド)からユニットとしての言葉の図(フィギュアー)を見分けて取り出す練習。
b)文字読みから言葉の読みにいざなう課題。文字の読み(文字からの音の取り出し)の流暢さが求められ、それを促す。
4656(m 0と6〜9の位置づけ 〈数直線の導入〉
a)数直線の導入。
b)0の数直線への位置づけ。0はタイルでは表せない。0の数としてのイメージは難題だが、数直線は正当なものである。
c)6 から上の数の数直線上への位置づけ。
4662(p 積んだキューブの数 〈3次元空間の心的探索〉
a)3次元の空間認識に基づく推論。
4664(l 言葉見つけとなぞり書き 〈語探し字拾い-清音〉
a)語を構成するのに不要な字を排除し、必要な字を選択していく課題。評価能力が求められる。
b)平仮名の書き。なぞり書きで字形を学習。
4666(m 隠れたところも数えよう 〈五ニ進隠し計数;5~10〉
a)6から10までの数の、五二進構成による推測と納得。
4672(p チューリップの欠けた線 〈目と手の協応〉
a)目と手の協応。
b)注意深くていねいに作業する意識。
4674(l グーが勝つのは… 〈格助詞「が」「に」〉
a)格助詞「が」「に」の読解。ここの「に」は作用の相手を表す。日本語では助詞が文意を左右することが多い。助詞の機能を意識することは読解力の基礎。
b)難度に個人差が大きい。助詞は最初で最後の難題などとも言われる。
4676 玉を思い描いた文題 〈5までの暗算〉
a)暗算での5までの加算。
b)ふつう、手の指を動員することが多い。指も悪くはないが、ここでは玉置き盤、すなわち玉を数表象としたベン図での操作がシェマ・イメージとして働くことを促したい。
4682(p 重ね絵;野菜 〈図と地の弁別〉
a)地と図の弁別。必要な刺激を選択的に取り込み不要な刺激を排除する能力。選択的注意。
b)ここでの色の選択には通念と個性的感受性の問題があるので、通念を押し付ける必要はない。ただ、通念は社会的記号としての性格がある。
4684(l 「お」と「を」の使い分け 〈助詞「を」の表記(←4644)〉
a)くっつきの「を」の表記。ユニット4644に「お」と「を」の使い分けを加えたもの。
b)「お」と「を」の使い分けは体験の頻度によるなじみが必要だが、「くっつきの“を”」のような概念的弁別を伴う方がよい。
4686(m タイル実物置き 〈五二進;6~10〉
a)数タイルの現物体験。五二進の6~10。
4688(r どちらが勝った 〈順位の推移律〉
a)推移律の過程を具体操作でたどる体験と思考。
b)ことばと絵による順位の推移律。
4690(p 寄せ木小㈫,9,10 〈図形構成〉
a)寄せ(小)による図形の構成課題。
4692(p 9点間の線つなぎ 〈空間の位置〉
a)線の模写=平面空間における位置関係の視知覚。
4694(l おをふるいぬ 〈「を」と「お」の読み書き〉
a)「を」と「お」の使い分けと、ひらがなの書き方とになじむ。
b)筆順の意識。
c)文字を連ねて語をつくり、文を綴る体験。
4696(m 5のかたまりを使って
〈バラから五二進タイルへ〉
a)具体的なバラタイルから記号的な五二進タイルへの移行。
b)「5のかたまり」を、認識できることが大切。
4702(p どこを切る? 〈図形の構成と分解〉
a)形の可逆構成(構成と分解の交互操作)。
4704(l 下の句つなぎ;じゃんけん 〈推論を含む読解〉
a)語の読みから文の読みへの課題。
b)文意の論理を汲み取る必要がある読み取り課題。
c)じゃんけんが分かるのは一般的に4歳代。
4706(m チョコと五二進タイル 〈5のかたまり+n のイメージ〉
a)具体物のチョコタイルから半記号のタイルへの移行。
b)「5のかたまり」が、チョコタイル経験をさかのぼって認識できることが大切。
c)6から上の数は幼児には多いばかりでイメージし難い。「5と1が6」のようにイメージさせる。
4712(pr マトリクスクイズ 〈2次元配列;図形×模様〉
a)柄と形の二要素を統合して図形を2次元分類するマトリクス体験。
b)配列原則の推論。
4714(lr マトリクス文字さがし 〈「わ・ん・を」とが行〉
a)マトリックスによるコード体験。
4716(m 合掌して暗算
〈5までの加算文題〉
a)暗算での5までの加算文題。
b)ふつう、手の指を動員することが多い。指も悪くはないが、ここでは指の使用を禁じての試行。何を数表象に想像しているかは子どもによる。
4722(p 同じ形は同じ色で 〈図形の位置構成の同定〉
a)内部の台形が向きを変えて構成する図形の同定弁別。
b)部分に対する選択的注意。
4724(l 「かたつむり」の読み書き 〈文の読みとなぞり書き〉
a)ひらがなの書き方になじむ。なぞり書きで字形を学習。
b)文字を連ねて語をつくり、文を綴る体験。
4726(m
数えてタイルに書こう〈計数と五二進タイル表現〉
a)具体物を数えて、数字とタイル(半記号)とに表す練習。
b)五二進タイルへの了解を促す。
4730(p ブレイニ−ブロック 〈図形構成〉
a)世界各国で長く使われているイスラエル生まれのパズル。類似のパズルの中で傑出している。
b)相似の2分の1大の図形が4個で倍の大きさの図形が構成できることを体験できると、より高度な図形認知の学習ができる。
4732(p 同じ線を書こう;12点間 〈線分模写 空間の位置〉
a )線の模写=平面空間における位置関係の視知覚。
4734(lr が行をざ行へ変える 〈五十音 行のコード転換〉
a)転換作業には学習効果が現れる(後になるほど能率が上がる)。
b)音素(子音と母音)の構成原理を扱った課題なので、日本語の音の組成原理を感じ取ることができる。
c)濁音の書きかた練習。
4736(m タイルと数字の早押し 〈五二進タイル→数字〉
a)タイルによる数イメージの定着。
4742(p きれいな三角はどれ? 〈正三角形の類別〉
a)正三角形は既に子どもになじみ深い図形となっているが、非正三角形との比較弁別を通して差別化し、[きれいな三角]の命名と概念形成を図る。
b)形のより厳密な見分け。正三角形をより正確描くための先行体験。
4744(l ざ行のことばつなぎ 〈濁音単語の読み分け〉
a)まぎらわしい字綴りの中から正しい濁音表記を峻別する作業。注意深く評価・吟味する体験を通じて濁音表記への判断力を深める。
b)ぼんやりからはっきりへ。評価能力を動員する体験。
4746(m ビーズ絵題 〈五二進分解;/6~9〉
a)6~9を五二進分解して認識する。
b)半囲み線によるベン図的表現の簡略化。パーレン線による表記への準備。
c)ビーズ絵題は、数直線から加減図へと導く課題形式の一過程となる。
4752(p 同じ向きはどれとどれ? 〈線分図形の同定〉
a)向き・傾きの視知覚。
b)同定吟味のプロセスでの評価能力。
4754(lp 鏡文字はどっち? 〈鏡文字の判別〉
a)鏡文字の意識を持たせる。
b)鏡像を検出する視知覚の課題。
4756(m ●の数の数字を書こう 〈数字書き;チェック1~10〉
a)なぞり書きで習得した字形と書き順がどの程度定着しているかのチェック。
b)数字の筆順に注意。
4762(p △を描いてみよう 〈形の認知;模写〉
a)△は基本的な図形のひとつだが正確な模写は一般的には5歳ごろの課題とされる。さまざまな視知覚能力を総合して成り立つ。ここではその練習。
4764(l やまにはゆきが… 〈平仮名の読みと書き〉
a)文を読んで絵を読む(情景を思い描く)。
b)ひらがなの書き方になじみ文字を連ねて語をつくり、文を綴る体験。
4766(m 空のマスはいくつ? 〈数列欠所完成;0~10〉
a)10までの数の概念を序列としてとらえる。量に由来する数の序列=除数は、基数を使いこなす上でも有用である。
b)“0”の序列または位置。
4768(r どっちがおもい? 〈重さの推移律〉
a)A>B>CならばA>B、の推移律課題。
b)重い方が下に下がることの了解には、シーソー体験に加えはかり体験が必要。
c)重さの差を量的な関係として認知させたい。大きさと重さの判断の分化である。
4771(p ペグC(小) 17,18 〈位置関係の視知覚〉
a)位置関係の視知覚。
b)斜の知覚は、タテ・ヨコの位置関係の知覚の延長上にはなく、別次元の難しさがある。
4772(p 凧形の部分のマッチング 〈左右対称の視知覚〉
a)対称図形の吟味。左右の視知覚。
b)図形の分解と構成。
4774(l 五十音の欠所完成
(改訂中)
4776(m りんごは合わせていくつ? 〈3+2;絵題の加減図〉
a)足し算の絵題と加減図への転換。絵題は文章題につながる重要な問題形式である。
b)加減図はベン図のバリエーションである。図の変化と脈略になじませる。
4782(p 歯車はどう動く;2コ 〈空間の動的認知〉
a)動きを伴った空間の認知。動きを想像する作業は時間の推移に伴う変化を追跡する4次元の認知。
b)矢印を記号として使う体験。
4784(l 四角が丸に入っている 〈読解;助詞の意識化〉
a)助詞「が」「に」を意識した読解。「が」は主体を、「に」は存在の場所を表す。日本語では助詞が文意を左右することが多い。助詞を意識すことは読解力の基礎。
b)難度に個人差が大きい。助詞は最初で最後の難題などとも言われる。
4786(m 7このりんご 〈加減図へのいざない〉
a)文の数的側面を加減図(足し引き図)に還元していく練習。
b)注意深く聞く能力。
4792(p 図形を分解してみる 〈図と地の弁別〉
a)図と地の弁別。
b)図形の分解と構成。
c)タテ・ヨコ・ナナメの角度(向き)の視知覚。
4794(lr おかたづけとは? 〈日常事象の定義選び〉
a)語の読みから文の読みへの課題。
b)日常なじみのある、隣り合わせの「事象」の定義。
4796(m ビーズ図題 〈5またぎ加算〉
a)5をまたいで足した数の認識。
b)ベン図を簡略化した半囲み線による的表の汲み取り。
c)ビーズ絵題は、数直線から加減図へと導く課題形式の一過程となる。
4802(p 方眼上の模写;風車
〈平面空間の位置〉
a)線の模写。平面空間における位置関係の視知覚。
b)斜めの知覚。
4804(l クロスワードパズ 〈だ行とた行の読み〉
a)平仮名の濁音の読みと、言葉の組み立て。
4806(m チョコタイルの絵図題 〈加減図への準備〉
a)アディムで「加減図」または「足し引き図」と呼んでいる加減算の図解形式は、集合のベン図をもとにしたもの。学校算数で「テープ算」と呼ばれる図と同系で、いずれ文章題を解くシェーマとなる。
b)図の上側に全体集合があるのは補数(引き算)の形。
4812(p 線がつながるのはどこ? 〈パターンの連続性〉
a)パターンのタテとヨコの連続性を考えるパズル。
4814(l 「風」は「かで」「かぜ」 〈だ・ざ・ら行の発音と表記〉
a)だ行・ざ行・ら行の発音は、しばしば混乱する。聴知覚と構音に未分化や倒錯があると文字の学習に混乱を来たすが、逆に文字による表記の学習を経て発音が矯正され、語が認識されていく面もある。
b)正解が用意されていない問題の体験。
4815(lr 音韻符号「ちゅうりっぷ 〈拗音・促音の表記〉
a)拗音・拗長音とその表記の意識化。
b)拗音・拗長音を符号で表すことで成り立つ、コード転換の記号操作体験。
c)単語は表記を通して社会化する。
4816(m ○を塗って足す 〈足し算文章題の絵解き〉
a)算数の文章題を図に当てはめて考える足し算。
4818(r 仲間に分けて並べる 〈DLM,仲間カード〉
a)仲間あつめによる分類の操作と概念。視覚的な印象から概念的な理解に至る多様な手がかりを総合。
b)自動車をさらに乗用車と作業車の下位分類するには概念的な思考が求められ、難度は高い。
4822(p てるてる坊主の線足し 〈シンメトリーな線の加筆〉
a)てるてる坊主の絵の具象的な必然性に支えられた鏡像の模写とシンメトリーな線の認知。
4824(l ことばさがし 〈文字読みから言葉読みへ〉
a)文字の地(ground)からユニットとしての言葉の図(figure)を見分けて取り出す作業。
b)文字読みから言葉の読みにいざなう課題。両者の間にはある飛躍が必要。
4826(m 図に野菜の数を書く 〈加減図の準備体験〉
a)加減図体験。数を集合としてとらえベン図に表すことから出発した「加減図」は、いずれ文章題のシェマとなる。
b)部分集合と全体集合の同時的(視覚的一覧)把握。
c)部分集合は円のなごりで曲線を、全体集合は四角のなごりで直線を用いている。
4832(p 人形の絵の足りない線 〈視覚的欠所完成〉
a)細部に対する選択的注意と評価力。
b)部分と全体の統合。
c)模写能力、 目と手の協応。
4834(l 文字の迷い道 〈単語の構成〉
a)文字を連ね単語を構成するあそび。
4836(m 加減図のマッチング 〈文題の加減図への還元〉
a)文の数的側面を加減図(足し引き図)に還元していく練習。
b)注意深く聞く能力。
4842(p かごに柄を描く 〈目と手の協応;弧の線描〉
a)目と手の協応。
b)注意深くていねいに作業する意識と自己評価。
4844(l 物の説明;自転車他 〈読解と言語表現〉
a)言葉での表現。日常なじみのある「物」の言葉による説明表現。形態、属性、用途、機能、利便性など、日常では想起しないレベルにまで考えを誘う探索課題。
b)得手不得手に個人差が大きい。
4846(m ベン図と加減図の照合 〈数の図解スキル〉
a)アディムで「加減図」または「足し引き図」と呼んでいる加減算の図解形式は、集合のベン図をもとにしたもの。学校算数で「テープ算」と呼ばれる図と同系で、いずれ文章題を解くシェーマとなる。
4852(p 矢印迷路 〈図形の記号化〉
a)図形に記号的機能を認めて適用する作業体験。
b)矢印は広範かつ多様に用いられる高度な記号(社会的約束)だが、象徴性があって認知しやすいため子どもにも分かりやすく、重要。
4854(l 単語の濁点づけ 〈ば行の表記〉
a)濁点をつける作業を通して濁音表記になじませるとともに、その意識化を図る。
b)単語の文字表記を注意深く評価し修正する体験。
4856(m たまねぎ加減図の対話 〈補数または引き算〉
a)加減図のフォームに補数=引き算の話を当てはめた課題。引き算は足し算よりはるかに難解。出会う頻度を与える。
b)具体物を含んだ加減図に「小さな物語」を付与するプリミティブな作問体験。具体的な意味づけが(セマンティックな)拡散思考の課題。
4860(p コースのモザイク 〈#18,19,20〉
a)構成過程の実演なしで、図版だけを見て再現する。
b)図版には正方形ユニットを明示する線は省かれている。
c)斜めの線を四角形内部の対角線として認知し、四角形を斜に置かないで解決する課題。
4862(p 方眼模写;階段状の線 〈平面空間の位置〉
a)線の模写=平面空間における位置関係の知覚.
b)水平と垂直を介した斜めの知覚。
c)↑1,→1の連続性の視知覚。
4864(l 要らない字はどれだ? 〈ば行表記;不要字の検出〉
a)濁音の、より注意深い読み分け。
b)語を構成するために不要な文字を検出・削除する作業。
要る字の検出作業より要らない字の検出作業の方がより高度な評価能力を要する。
4866(m たまねぎ文題と加減図 〈加減図の準備体験〉
a)加減図体験。数を集合としてとらえ、ベン図に表すことから出発した「加減図」は、いずれ文章題の解法となる。
4872(p ひとつだけ違うのは? 〈細部への選択的注意〉
a)細部への選択的注意(図と地)。
b)「ひとつだけ違う」のを見つけるには全体を見なければならない。
4874(l ぷぶふ;オノマトペの読み 〈半濁音と長音表記〉
a)半濁音がマルを付けて表記されることを教え、なじませる。
b)擬声語・擬態語は記号化した通念なので、知らない場合は聴かせればよい。
4876(l サイコロの目づくり 〈5~9は5といくつか?〉
a)サイコロ目を半記号の一つとして、9までの数の五二進法的認識を深める。サイコロ目は新たに加わった半記号で、「5」のカタチが分りやすい。
b)5にいくつ加えるのか、加える数に焦点を合わせることで数イメージが明確になる。
4882(p 脱出迷路 〈空間の迂回〉
a)空間関係の認知。迂回、見通しのスキル。
b)迷路は子どもにとって例外なく娯楽である。
4884(l ピンブー・ゲーム 〈ば行ぱ行の読みかた〉
a)濁音と半濁音の読み。
4886(m ●点に照応する数列 〈序数と基数;0~10〉
a)10までの数の概念を序列としてとらえる。量に由来する数の序列=除数は、基数を使いこなす上でも有用である。
b)除数と基数に支えられた 数列上の「0」の認識。
c)添えられた●点図から、数字がもつ基数としての意味を感じ取らせる。
4888(rl 助詞「か」と「と」の論 〈or回路とand 回路〉
a)格助詞の理解と意識化。
b)or回路とand 回路。
4890(p 絵カード配列;3~4桁
(改訂中)〈視覚的短期記憶;再現〉
a)視覚的な短期記憶。絵柄は抽象的な図形ではなく概念の要素が含まれる。
b)3桁の記憶は3桁のよりもはるかに複雑で難度が高い。
c)直観像的な能力を期待するのではなく、集中する楽しさを体験させることに主眼を置く。
4892(p 開いた形は? 〈立体空間の動態認知〉
a)立体空間の動態認知。
b)紙の折りを開く動態を絵からイメージとして取り込む体験。三次元空間と二次元空間の変換操作
c)図解の読み取り。
4894(l 「くっつきの“は”」の導 〈平仮名表記;格助詞「は」〉
a)くっつきの「は」の導入。名前にくっつくから「くっつき」と教える。
b)書き言葉への準備。
4896(rm 棒階段#2 〈A<B<χ〉
a)順序尺度の操作的な体験(a<b<χ)。
b)棒階段B (a<χ<b)の先行課題。
作業の過程で試行錯誤すれば、 a<χ<b の操作を含んでくる。
4902(p 色を混ぜたら;緑・橙・紫 〈経験による知識〉
a)混色の経験と知識。
b)絵の具や印刷の混色では、黄色と青(シアン)で緑になり黄色とピンク赤(マゼンダ)で橙色になり、青(シアン)とピンク赤で橙色(オレンジ色)になる。
c)色水遊びの混色が定番である。
4904(l ぱ行のマル点づけ 〈単語クイズ・半濁音表記〉
a)単語を探索するクイズ。
b)半濁点をつける作業を通して半濁音表記になじませるとともに、その意識化を図る。
c)単語の文字表記を注意深く評価し修正する体験。
4906Im サイコロの目足し 〈6~10の五二進イメージ〉
a)ダイス目を数表象(半記号)とした、サイコロ目による五二進の数イメージ。
4912(p 斜線を含むシンメトリー 〈左右対称の構成〉
a)シンメトリーの意識的構成。対称性への視知覚的推論操作。
4914(l クロスワードパズル 〈ば行とぱ行の読み〉
a)濁音・半濁音の読みと、言葉の組み立て。
4916(m 15の丸と16の丸 〈計数;n>15のイメージ〉
a)10より大きな数のイメージと保存。
4922(p 方眼上の絵の位置 〈位置の短期記憶〉
a)位置と絵の短期記憶。神経衰弱ゲームと同質の能力。
b)注意力。集中力。
c)端や角位置が覚えやすい。
4924(l ぱん・ぴん・ぷん 〈擬音語・擬態語〉
a)ぱ行の読み。
b)擬音語・擬態語(オノマトペ)は通念として記号化された語なので、知らない場合は聴かせ、感じ取らせる。
c)新たななオノマトペは、表現と認識に幅を与える。大人が抽象概念を語によって獲得するのと同じ。
4926(m 13の乾電池 〈2桁数の構造的イメージ〉
a)数唱による計数は手続き的理解であり、10と3で13と構造的に理解するのは意味的(宣言的)理解である。
b)いずれにも数を扱う手段としての機能があり、両者の統合を図ることが必要。
4930(p キューブ外面積み#1 〈2×2,または2×2×2〉
a)平面から空間へ、認知の進展。
b)立体的な視点(視角)を、実際に作業して自身で検証する課題。予測とその修正の反復作業。
4932(pr 柄と形のマトリクス 〈2次元の分類〉
a)柄と形の二要素を統合して図形を2次元分類するマトリクス体験。ピアジェらの交接分類につながる。
b)配列原則の推論。
4934(l カタカナの看板
〈片仮名への興味関心〉
a)いずれカタカナを習得するための準備として、日常的にカタカナとのよりクロースな関係をつくっていくことが望まれる。日常的な体験の上に組織的な指導がある。
b)一般的に片仮名の習得は平仮名よりかなり遅れる。
4936(m 絵と図のマッチング 〈絵題のタイル図への転換〉
a)絵題の数的な要素をタイルの加減図に転換。
b)絵題は文題の先行形式。加減図は解のシェマ。
4938(rl ナシとブドウではどっち 〈言語と絵による推移律〉
a)ことばと絵で表わされた推移律。
b)「AよりBが好き」という構文を量的な比較の対象としたもの。生活感覚が伴う馴染みやすさがある。
4942(p 線分図形のマッチング 〈細部への選択的注意〉
a)よく似た図形線分の部分に対する選択的注意。
4944(l 重なり字の単語 〈語形法読みへのヒント〉
a)拾い読み(音声法)から丸ごと読み(語形法)へ移行するための一つのヒント。文字の読みから単語の読みへと至る過程のクイズ。ここでは2音節の語のみだが、いずれ多音節になると丸ごと読みの促進になる。
b)重ね字の地と図の弁別。字形への注意深い探索。
4946(mr てんびん秤IV←改マ 〈天秤ばかり〉
大人の手で精確に作って、まずは自由に遊ばせる。
〈作り方〉
天秤ばかりの紙工キットです。タッグ紙にプリントして厚紙に貼り(あるいは厚紙にプリントし)、指示通りに裁断すればステキな天秤ばかりができます。
4952(p 16点間の線分 〈空間の位置〉
a)線の模写=平面空間における位置関係の知覚。
4954(l くっつきの“へ”は矢印 〈助詞「へ」の導入と表記〉
a)くっつきの「へ」の導入と表記。
b)助詞〈へ〉は、しばしば助詞「に」と混同され誤用されるが、「へ」は矢印と教えることで判別できる。
4956(mr 天秤ばかりで遊ぼう 〈重さ比べを<=>で表現〉
a)天秤ばかりで重さを比べる体験。重さを量的な感覚でとらえる。
b)1円玉のような同形同重量の物をいくつか天秤ばかりにかける体験。
c)ちなみに1円玉は1個1グラムである。
4960(p ブレイニ−ブロック 〈図形の構成〉
a)世界各国で長く使われているイスラエル生まれのパズル。類似のパズルの中で傑出している。
b)相似の2分の1大の図形が4個で倍の大きさの図形が構成できることを体験できると、より高度な図形認知の体験ができる。
4962(p ヤリ投げの放物線 〈目と手の協応〉
a)器用さ=目と手の協応。
4964(l 「あめのひ…」なぞり書き 〈文を書き記す体験〉
a)文を書き記すことが書き言葉の世界を準備する。
少し長く、複雑で省略や誤用のない文を子どもに与えることは大事。「いつ、だれが、どこで…」の要件も。
b)助詞への注意。膠着語である日本語では、助詞が大きな(ときに決定的な)文法的機能を果たす。
4966(m 数のお話づくり 〈絵図→数→話〉
a)絵題の数的な要素を、現実の出来事に遡って作話する体験。作話の協同作業は、文章題の解決に必要な理解力を培う。
4971(pの色順を覚えよう 〈色の短期記憶〉
a)色の配列の短期記憶。5桁の記憶は4桁よりもはるかに複雑で難度が高い。
b)直観像的な能力を期待するのではなく、集中する楽しさを体験させることに主眼を置く。
c)子どもは次第に覚え方を発見する。
4972(p 定規で描く糸電話の直線 〈用器画体験〉
a)定規を用いて直線を描く用器画体験。s
b)直線の手続き的な発見。
4974(l 「あかんべ?」 〈平仮名ば行の長音表記〉
a)長音表記へのなじみ。長音の平仮名表記は、[ベー]を「べい」、[ボー]を「ぼう」と書き表わす変則性がある。学習を重ねて、定着する。
b)「あかんべい」が「あっかんべえ」に変形すると長音表記は「べえ」となるのが一般的。
4976(m アリさんチョコのお話 〈チョコタイルによる加減図〉
a)静的なタイル図に動的なイメージを付与する課題。
多様な小さな物語(スモールトピック)を静的で抽象的な図に収斂させる体験が、文章題を扱う準備となる。
4982(p 地図の場所を覚えよう 〈平面空間の位置の再現〉
a)地図を道筋の象徴として用いる体験。
b)平面空間における位置関係の再現。短期記憶。
4984(l おじさん→おじいさん 〈平仮名の長音表記〉
a)平仮名の長音表記方法の具体的体験。
b)表記は、出会いの頻度と原則の理解の両輪によって習得される。原則の理解は応用力につながる。
4986(m アリさんチョコとタイル図 〈図の解読スキル〉
a)静的なタイル図に動的なイメージを読み取る課題。
b)文章題を扱う準備となる。
4992(p 線分図形のマトリクス 〈インデックスの探索〉
a)重複した線分図形を分析し、マトリックスに統合する2次元分類。
マトリックスの表現形式による配列原則の推論と操作。
b)図と地の弁別。
4996(mr 何こ入れたらつりあう? 〈秤で考える加算操作〉
a)はかりを用いた、等式・不等式の先行体験。
b)加算操作。
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